森永卓郎のBLOGOS経済塾第3回「冬のボーナスの賢い使い方」
わかっているようでわかっていない経済問題を身近な問題に置き換えて紹介する番組、森永卓郎のBLOGOS経済塾。
今月から生徒役には、あのAKB48からチーム4のしおりんこと仲俣汐里ちゃんがレギュラー出演が決定!しおりんは、AKB48でありながら、早稲田大学政治経済学部経済学科に通う、才色兼備なアイドル!AKB評論家の森永さんもオープニングから大興奮でした。
そして今夜のテーマは「冬のボーナスの賢い使い方」では、不況を生き抜く森永流経済論が飛び出しました。
ボーナスってなんですか?
小口:そもそもボーナスってなんなんですか?
森永:世界的に見ると、非常に特殊な習慣なんですね。欧米では全くないわけではないんですけれども、13カ月目の給与っていわれるケースもあるんですよ。1年にせいぜい1カ月分、クリスマスの時にプレゼントみたいにくれる…っていう程度しかなくて。日本のように、夏2カ月、冬2カ月、下手すると年度末にも0.5カ月って言う風にくれる国って、他の国では全く聞かないんですね。正確な歴史は知らないんですけれども、江戸時代からやっていたんじゃないかなあって気はするんですよ。
映画にもなった「武士の家計簿」って本があるんですけど。なにが書いてあるかというと、昔、武士っていうのは偉くって、いっぱい使用人を使うわけです。使用人というのは、今で言うサラリーマンになりますが。でも、盆暮れには住み込みで働いている使用人を自分の家に帰してあげるわけです。その時に「故郷に錦を飾りなさい」といって、そっとお金を渡してくれて、服まで新調してくれて。それを「お仕着せ」と呼んだんだって書いてありました。だから「お仕着せ」っていい言葉だったんです。
仲俣:そうなんですね。
小口:今じゃ、あんまりいい言葉としては使われないもんね。
投資のチャンスは、2014年の秋!
小口:日本経済新聞が「この冬のボーナスの使い道」について調査を行ったところ、こんな結果がでています。1位貯蓄・43%、2位生活費の補てん・21%。なんかこの2つだけで6割超えちゃった。泣いてもいいですか。
仲俣:寂しいですよねー。
小口:しおりんだったら、どんな風に使いたいですか?3位以降は旅行やレジャーってあるんですけども。
仲俣:寂しいとかいいながら、私も貯金しちゃうかなーと思いますね。
小口:お年玉もしっかり貯めるタイプ?
仲俣:お年玉も半分使って、半分貯金してます。
小口:なんなんでしょうね、この日本人の感覚って。4位はテレビ・家具などの耐久消費財ですよ。5位住宅ローンの返済、6位投資。バーンと派手に使う思考は、1位、2位を見ている限りはないですね。
森永:ボーナスをどうするかっていうのは、その人の人生観なんだと思うんですね。思い切って自分のために投資をするっていう使い方も1つはあると思うんですけれども。私はこの貯蓄をするっていう生き方は、少なくとも今年、来年ぐらいなら、結構いい選択だと思うんですよね。
小口:なんでですか?
森永:実はですね。復興需要がでてきますから、来年の景気は大丈夫なんですよ。失速はしないんです。再来年もそこそこは大丈夫。ただ怖いのは2014年の秋以降なんですね。何があると思います?
仲俣:なにがあるんだろ・・。なんですか?
森永:実は、2013年の秋から消費税が上がる可能性があります。すぐには失速しないんですが、2014年からズルズル落ちてきて。2014年後半から恐慌に入る可能性がある。本当に消費税をあげたら、私は十分にあると思うんですよね。だから、今年、来年ぐらいは大丈夫で、2013年から少し怪しくなってきて、2014年にドーンと落ちるっていうのが、一番可能性としては高いんじゃないかなと。そうすると何が起こるかというと、資産価格が暴落するわけですね。だから、その時に種銭を持っていれば、安くなった不動産や株式をガンガン買えるわけです。
小口:じゃあ、この今のボーナスの貯蓄を2014年秋以降に使うってわけですね。森永さんだったら。