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- 2011年07月30日 07:02
「メディアには何をやられても、メディアでやり返せばいい。」石川知裕氏と佐藤優氏が緊急対談(後編)
2/3メディアには何をやられても、メディアでやり返せばいい
―『石川さんはメディアを訴えるのは得策ではないと考えているようですが、何もしないと調子に乗って同じ事を繰り返すと思います。是非戦って欲しいのですが、その気は全くないのですか?』石川:訴訟ですね。弁護士と話しをして、メディアを訴えるのに力を費やすのと、自分自身が政治家としてメディアを利用するのと、天秤にかけました。それで後者を取るべきだという結論に至ったんです。
ただ、裁判の一審が終るまでは、裁判に専念したいと思っています。その後、きちんと考えます。
佐藤:私は政治家がメディアを訴えるのは反対。メディアには何をやられても、メディアでやり返せばいい。公権力を介入させるべきではない。私は訴えられたことがありますが、訴えたことは一度もない。
例えとして、回り道になっているけれど、小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)が書いたディプロマシー(diplomacy)、『駆け引き』や『謀(はかりごと)』と訳されている怪談があります。
ある死刑囚が奉行に言う、『俺は馬鹿だったけれど、殺されるような悪いことはしていない。もし、俺を死刑にするのならば、必ず呪って復讐してやる。最期の一念は怖いんだ』と。でも奉行は、『最期の一念なんて信じない。もし最期の一念があるならば、そこの石に噛み付け』と言い放って、首を斬った。すると、首がコロコロと転がって行って、パクッと石に噛み付く。みんなは真っ青になって、『これは供養をしないと大変だって』と騒ぎ出した。でも、奉行だけが平気な顔をしている。彼は『最期の一念がどれだけ恐ろしいか、私がよく知っている。あの男はとんでもない最期の一念を持っていた。だから、俺はdiplomacy(駆け引き)で転換させたんだ。最期の一念は石に噛み付くことになった。彼は石に噛み付いて安心して、成仏したはずだから、絶対に祟りはない』と。
なぜ、この例を出したかと言うと、もし我々がメディアを相手に喧嘩をしたら、それは石に噛み付いたことと同じです。情報を流したのは、公的な機関なわけです。マスコミは情報がないところには書きません。これは日本のマスコミが良心的だからではないんです。
例えば、企業ジャーナリストだったら、情報源がないのに記事を作って発覚したら、クビです。フリーランスだったら、正に『偽メール事件』で分かるように、そのようなことをやった人は業界から仕事を貰えなくなる。
だから、日本でマスメディアが意図的に捏造することはないんです。必ず何か端緒があります。端緒をやった奴、私の場合は外務省ね。ある意味じゃ、検察も外務省にやられてしまった。だから、さっきの丹波さんみたいな人の素顔をお伝えしたいんですよ(笑)。
女性で2回も失敗
佐藤:少し時間がなくなってきたんですが、著書を見たら女性で2回も失敗しているんですね(笑)。
石川:そうですね(笑)。
佐藤:ひとつは結婚しようと思って、岐阜の相手の両親の所に了承を貰いに行ったら、入口で猫に『シャー!!』と拒絶されて(笑)。
石川:毛を逆立ててきたんですよ。よくよく考えて見ると、小沢さんって犬は好きなんですけれど、猫は大嫌いだった。塀を針金で括るくらい猫が嫌い。それを感じ取って、彼女の実家の猫に『シャー!!』ってやられたのかもしれない。やっぱりあの時、結婚に失敗したのも小沢一郎のせいなんですよ(笑)。
佐藤:ちなみに、ムッソリーニも猫が嫌いでしたよね。レーニンは猫が好きでした。もうひとつは、キャビンアテンダントと事件が報道される直前ぐらいまで付き合っていて......。
石川:私が1回目の事情聴取の前まで付き合ったり、別れたりだったんですけれど。1月に振られるんです。3月に事情聴取の段階になって、連絡が来た。その後、8月30日に選挙で当選したら、メールが来た。こっちもスケベ心出して、また会おうかってことになりました。そして10月16日に読売新聞の第一報が出てると、その前に日光にドライブに行ったりしていたのに、『やっぱり、私はあなたに合わない』だって。
彼女の前世はネズミなんじゃないかって思いましたね。危機を察知すると去って行く(笑)。これも小沢一郎のせいといえば......、いやいや人のせいにしちゃいけないな。
佐藤:小沢さんと付き合わなければ、こんな事にならなかった訳でしょう? 小沢さんに惹かれた理由って何だったと思います? あるいは、小沢さんの周辺にあれだけの人が集まってくる魅力って? 金とか権力が得られるとはちょっと違うと思うな。
石川:実際、給料も安かったですしね。魅力を一言で言うと『物を実現できる力が強い』。国民からの期待に対して、『小沢ならやってくれる』という期待をそばで手助けできるのが、秘書のモチベーションだったと思います。議員としても、何か変えてくれる力があった。
ただ、その『何か』を我々もきちんと理解していないと、盲目的な『キン肉マン』と呼ばれることになる。それは避けなければならない。



