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- 2011年07月30日 07:02
「メディアには何をやられても、メディアでやり返せばいい。」石川知裕氏と佐藤優氏が緊急対談(後編)
1/3政治の世界で強まるニヒリズム
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佐藤:私が今すごく心配しているのは、政治の世界でニヒリズムが強まっていることです。自民党も駄目だったけれど、民主党はもっと駄目だ、と。小沢派も反小沢派も全部駄目だ。強い力が必要で、独裁的な政治家を求めている。これでは本当に嫌な国になってしまう。
石川:今、実際に大阪府知事の橋下(徹)さんや、名古屋市長の河村(たかし)さんが、人気を博しているのは、そのひとつの動きとみていいのでしょうか?
佐藤:そうですね。河村さんはよく知っているでしょう?
石川:ええ、よく知っています。
佐藤:河村さんと橋下さんはずいぶん違います。河村さんの減税って発想に関しては、税金を多く収めるのは金持ちだし、金持ちにとって彼の政策はプラスになるんだけれど、それが『減税』って言葉から見えて来ない。
でも、あの人は地べた這っている人でしょう。有権者との関係に皮膚感覚は強い。橋下さんは、もっと洗練されたエリートです。あまり地べた這っている感覚はないと思う。むしろイメージ操作が上手い。橋下さん自身が凄く危険な存在にはならないと思う。でも、『首相公選制』とか、『強い手』とか、彼が色々なパフォーマンスを展開しているうちはいい。例えば、『君が代』だって橋下さん自身が本当に心酔しているならば、伝統保守として分かる。でも、彼は規則だから守れと言っている。そうすると、インターナショナルが日本の国歌になったら、それも規律だから守れということになってしまう。この種の発想は、けっこう怖い。
”小沢総理”なら安定した政権運営をしてくれる
佐藤:さて、ここからは視聴者からの質問です。
―佐藤さんがそのままロシアで活動していたら、北方領土問題はどうなったと思いますか?
佐藤:その時の政治体制が、どうなっているかなぁ......。今の政治体制だったら、誰がやっても駄目。ただし、鈴木さんとか、森(喜朗)さんがいたら、動いたかもしれない。次は『小沢さんにTwitterを勧めたらどうですか?』。どうですか?
石川:事務所のTwitterがありますけどね。基本的に携帯とか持ち歩かないんですよ。
佐藤:携帯を何て言うんだっけ? ピコピコ?
石川:そう、ピコピコ出せって。小沢さんは『あいつが言っているだけだ』と言うかもしれないけれど、これは事実です(笑)。株価をよく気にしていて、よく『お前、ピコピコで株価を出せ』って。ピコピコって何だよって思ったら、携帯でした(笑)。
―『小沢総理になったら、日本はどう変わるでしょうか?』
石川:どう変るかというよりも、安定した政権運営をしてくれると思います。TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)や在日外国人地方参政権問題、賛否両論あるものは、きちんと意見を聞きながら、裁くと思います。
―『石川さんは民主党に復党できるとしたら、したいと思いますか?』
石川:結論から言うと、分かりません。民主党が残っているか分かりません。復党したいと思っても(笑)。
佐藤:それは民主党の中にいたら、思っていても絶対に言えないよね(笑)。もっとも民主党がなくなる時は、自民党もなくなっている。
石川:そうですね。
佐藤:絶対にあるのは公明党と共産党だね。どっちか行きませんか?
石川:いや、どちらも受け入れてくれないでしょう。ただ、小沢さんは政党の在り方は、共産党が理想だと言っていますよ。民主集中制に則っていますからね。
―『民主党はトロイカ体制でスタートして、まだ首相をやっていないのは、小沢さんだけです。次の選挙で民主党が負けてしまうのならば、首相にしてもいいのでは?』
石川:『人事を尽くして天命に遊ぶ』と言っていましたが、その時が来たら、受けると思います。
―『小沢一郎と原子力利権の関わり合いを教えてください』
石川:まさに、この本を読んで欲しいんですが、私も聞きました。若い時に科学技術庁の政務次官をやっていますからね。小沢さんは、『特に積極的に誘致してこようと思わなかったから、結果的に岩手に原子力発電所がなかった』と言っていました。
佐藤:なぜ、積極期にならなかったんだろう。
石川:それも聞きました。『なんとなく来なかった......』みたいな事を言ってましたね。
佐藤:その辺りは勘がいいというか、あまり良い物だとは、思っていなかったことですよね。
石川:それもありますし、あとは岩手県の沿岸て、アワビやウニなどが取れて、比較的お金持ちが多いからかな。
佐藤:「悪党」にこう書いてある、
役所はクリーンでコストが安くて、安全なエネルギーであると、宣伝文句を言っていた。今も、その当時もあまり変らないのは、結果的に原発から出てくる高レベル放射性廃棄物の処理には、未だ適当な方策がないんだよ。役所の宣伝文句は別にして、過渡的なエネルギーとして、仕方がない。石油もないからね。だから過渡的なエネルギーとしては仕方がないけれど、いずれ新しいクリーンで、しかも日本で大量に生産できるエネルギーっちゅうものを考えなければ、駄目なんだと思っていたし、俺は言ってきたんだ「悪党」より
ということは、菅(直人)さんの言っていたことを、小沢さんは先取りしていたんだ。
石川:私も秘書時代に原子力関連の人とも会った事がないし、利権には関わっていないはずです。それより土建屋でしょう、小沢一郎と言えば(笑)。
―『小沢は沖縄の普天間近辺に広大な土地を、なぜ購入しているんだ。石川説明しろ!』
石川:『余生を過ごしたいからだ』と、前から言っていました。釣りが好きなんで、沖縄にもよく行っている。ただ、私が秘書の時は買っていなかったはずです。




