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ライブドア球団がNGだった真相とは 元取締役が語る「球界裏事情」

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ライブドアのおかげで苦労せずに新規参入できた楽天

当時の資料
大谷:2004年はライブドアがダメで、楽天が入りましたと。それで今回は楽天がオーナー会議に出る側になって、DeNAの新規参入に反対したという報道がありましたけど。

熊谷:みなさん、楽天が新しい企業だと思っているかもしれないですけれど。結局、ライブドアが新規参入の時から、新規参入側ではなく、古い企業側についていたわけですよ。当時から向こう側だったんですよ。だから入れたというのもあるんですけどね。

須田:それは三木谷さんの経歴を考えればよくわかるんじゃないかと。日本興業銀行からですからね。そういった点から考えると、日本の資本主義の王道を歩いていた人ですよ。

熊谷:さっき紹介したNPBの申請書がありますけど、実はそれ、楽天の方と一緒に作ってるんですよ。楽天が手を挙げる前というのは、ライブドアと楽天の某お偉いさんが一緒になってプロ野球を作ろうという話の中で、事業計画をまとめていったんですね。宮城県との交渉の内容などすべて、楽天さんに伝えていましたし。宮城県との球場の契約とか、寮の契約、2軍施設の契約もすべてライブドアのほうで交渉をまとめたものをそのまま持っててますから。彼らあまり苦労してないと思いますよ。

須田:パクリどころの話じゃないですね!

小口:そこはもめようとは思わなかったわけですか?

熊谷:なかったですね。

小島:それよりもやらなきゃいけないことがたくさんあって。

熊谷:もう忙しかったんです。小島さんを入れて3人だけでしたから。

球団新規参入と球団買収 日米の違い

大谷:アメリカだと選手のデータを数値化して球団運営に生かすとか、利益をあげるための手法も確立していると思うんですが。日本だとまだまだ親会社グループの広告宣伝という側面が強い印象も持ちます。日米で比べると球団新規参入や球団買収はどう違うのでしょうか?

小島:マーケットが上手に拡大しているんですよね。あとアメリカってすごくよくできていて。メジャーリーグのフランチャイズを置くっていうのは、州にとっての誇りなんですよね。だけれども、アメリカの大都市もしくは中都市でプロ野球のチームのオーナーになりたいという街の数よりもメジャーリーグの数の方が少ないんですよね。だから、交渉が常に進めやすいんですね。今回、横浜がDeNAベイスターズになって、横浜スタジアムとの契約が難しいとか横浜から出ていくべきだという話があったりなかったりしますけど。実際、横浜から出ちゃったら、名乗りを挙げてくれる自治体があるかないかとかね。そこにポテンシャルがあるかどうかも含めると。日本という国土の中での12という数の適合性。メジャーリーグはそこをちゃんと考えてますよね。

熊谷:メジャーは野球っていう文化を広げてこう、大きくしていこうという気持ちを持ってる人間がMLBの中にいるよね。

小島:株式会社メジャーリーグベースボールの中に30個の支店がある感じなんですよね。それが東はニューヨークから西はシアトルからロスからサンフランシスコから。その30個の支店のトップたちがなんとかしてメジャーリーグベースボールってものをよくしていこうと。でないと、フットボールに負けちゃう、バスケに負けちゃう、ホッケーに負けちゃう。っていう危機感があるんですよね。一方で日本の場合は電車に乗ろう…みたいなね。

須田:また、層が厚いですよね。メジャーリーグだけじゃなくて。その下にトリプルAからシングルAまであって、それぞれがファンを開拓してるわけですよ。ですからヤンキースの下にはいくつもいくつもチームがある。あるいは独立リーグがあったりして。それがまた人材の交流をやって。マーケットを拡大していくというところで、1つのビジネスモデルがあるし、そこに対してものすごい熱心ですよね。

小島:そうですね。メジャーリーグのフランチャイズが持てないところは、トリプルAならいいじゃないかっていう、彼らは彼らなりの身の丈にあったフランチャイズの持ち方で街の誇りとか街の文化を持っているわけです。

須田:それはただ単純に2軍、3軍ではなくてね。我が町の野球チームとして本気になって応援するんです。シングルAでもトリプルAでも。

小島:メジャーリーグの球場で、メジャーリーガーにサインをもらう子供の表情と、シングルA、ダブルAで名もなき選手なんだけれども「あっ、次僕もらえるかもしれない」っていう子供の表情って一緒なんですよね。10億円、20億円のメジャーリーガーにサインもらうドキドキ感ともしかしたら来シーズンは契約していないかもしれないマイナーリーガーの選手にサインをもらう前の子供の表情ってね。そういった面では、メジャーリーグ、マイナーリーグっていう差はないんだなっていうことが、アメリカで学んだことですね。それが野球の1つの魅力だなって。人の心にスッと入ってこれますよね、スポーツって。理屈じゃなくて。

ライブドアフェニックスの監督はオマリーだった!?

小口:アメリカの球団でGMとオーナーが対立するってことあるんですか?

小島:時々ありますね。でもやっぱりオーナーのほうが強くて。

大谷:先ほど清武さんの話がでましたけれども。清武さんは元々新聞記者の方ですよね。アメリカの場合は、選手だったり野球のことを熟知した方がGMをやられるケースが多いんですよね。

小島:職業選択の中に、僕はいつかプロのチームのオーナーになりたい。経営がしたいっていう人もいれば。僕はいつかプロ野球のチームのGMになりたい。っていうのが、子供の頃から将来の夢にあるんですよね。

須田:だって、GMでMBA取得者って結構いるんですよね。

小島:いますね。あとすごくおもしろい話しが合って。僕がアメリカにいた2002年のトロント・ブルージェイズのトスカ監督は、キャッチボールできないんですよ。野球経験者じゃないの。だけども、30しかないメジャーリーグチームの監督をできるわけですよ。そこにはスター選手だから監督になれるというのではなくて。人をマネージメントする。野球を理論的に語れる。勝つための努力。負けるリスクを減らす。そういうものがちゃんと備わってると決して、キャッチボールができなくても監督ができるんですね。

須田:スターだからといって、そのまますぐに監督にはなれないし。監督になるためには、そのための訓練をやってくんですよ。だから、いきなりDeNAの中畑監督みたいなことはメジャーではありえないんですよ。

大谷:もしライブドアフェニックスが誕生してたら監督は?

熊谷:監督はオマリーさん。

小島:あの頃、オマリーさんは阪神タイガースのスカウトをやられてたんですよ。ぶっちゃけ話をすると、熊谷さんから預かっていた数10億円の予算があったんですよ。その中で、監督がいて、コーチがあって、裏方さんがいて、2軍のスタッフがいて、選手の年俸があって。みたいなところをパズリングしていかなくてはならなくて。そうすると、監督に今のように1億を越えるような人件費はさけないわけですよ。そうすると数千万。数千万の中でも5000万より下ぐらいで。だけれども、しっかりマネージングの経験があって、野球を熟知している人って誰かいないかなってリサーチすると。何人かいたんですけど、たまたま僕も英語しゃべれたので、オマリーさんにお願いしてみようかと。で、調べてみるとオマリーさんは独立リーグで監督をしてたんですよ。その独立リーグも、毎年毎年強くなかったチームをマネージングして、勝率5割に持っていった実績があったんで。しかも、ヤクルト、阪神でスーパースターで日本の野球も熟知しているんで。

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