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現役女性首相の妊娠を歓迎するNZの多様性社会

ニュージーランドのジャシンダ・アーダーン首相が妊娠を発表してから一カ月が過ぎた。同首相は6月の出産後、6週間の産休も取るという。多くの要人や国民が祝福を送った歓迎ぶりの背景には、同国人が家族第一主義で、家庭での男女の役割に柔軟な考えを持つという社会的背景がある。アーダーン首相を一個人として見ており、子育てと仕事の両立に挑戦する1人の女性として応援している。(クローディア―真理)

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昨年10月の就任式で。右からアーダーン首相、パッツィー・レディー総督、ウィンストン・ピーター副首相© Government House (CC BY 4.0)

家庭を大切にするニュージーランドでは、母親になるという選択をした女性を、周囲の人が積極的にサポートすることが多い。それは首相であっても変わらない。妊娠報告の記者会見で、アーダーン首相が「初めての子を育てる私たちをニュージーランドが支援してくれるだろう」と語っていることからもわかるように、子育ては母親だけが責任を負って行うのではなく、父親を含め、周囲の皆の手を借りながら行われるものだ。

親戚やコミュニティが協力する中、育休や産休はきちんと取って、カップルは二人三脚で育児にあたるのが一般的だ。現在のところ、育休は2週間。産休は18週間で、52週間まで延長でき、カップルで分け合って使うこともできる。新政権下で、今年の7月からは22週間、2020年7月からは26週間にまで延長されることが、すでに決定している。

子供の幼少期に片方の親が家庭に残る場合、それが母親であっても父親であっても、当人たちが納得していればどちらでもよい。アーダーン首相の場合は、6週間の産休後、パートナーが子育てに専念することになっている。

国民は、アーダーン首相を、母親になる女性として応援すると同時に、母親になる首相に期待を寄せる。ニュージーランドの女性が、世界に先駆けて選挙権を得てから125年。首相職と育児を両立する1人の女性として、他の女性や若い世代のロールモデルとなり、政策に女性の視点、母親としての視点を生かしてほしいと国民は望んでいる。

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