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経団連、ようやく公式に「長期雇用のメリットはないです」と認める

経団連がいよいよ定期昇給制度自体の見直しを提言するそうだ。

報告書案は定昇の具体的な見直し案として
(1)仕事・役割に応じて等級を設け、賃金水準の上限と下限を決める
(2)暫定措置を講じながら個々人を再格付けする
(3)仕事・役割が変わらない限り、上限で昇給が止まる――
という仕組みを提示。来春の労使交渉で「中長期的な課題として、見直しの議論を始めることも考えられる」とした。


要するに、いつも言っているような職務給のことである。
元々は長く勤めれば勤めるほど給料の上がる仕組みを導入して人材流出を防ぐことが定昇制度の目的だったのだが、今時そんなメリットは無いからもう廃止しましょうねというわけだ。

95年の「新時代の日本的経営」は、非正規雇用で雇用調整しつつ、付加価値の高いコア業務を正社員が担うことで、従来の日本型長期雇用を維持しようとするものだった。
ただ、早期退職の募集が常に45歳以上を対象に行われているのを見ても明らかなように現実に長期雇用で育成できた人材は「付加価値が高い」どころか、「金積み増してでも真っ先に切りたい」人材であるわけで、時代に沿った適正な判断だろう(遅きに失した感もあるが)。

「長期雇用こそ強み」という学者や「即戦力性なんて幻想」なんていうノンワーキング人事も一部には生き残っているけれども、これでしおらしくなるだろう。
経営側からハシゴを外されたわけだから。

連合はダダをこねるだろうが、ただの惰性なので無視して構わない。
むしろ組織内で“再分配”のチャンスが増えるわけだから、昇給が抑制され続けている2、30代やポストの足りないバブル世代は、積極的に社内で労組を突きあげるといい。経営側も喜ぶだろう。

さて、今後の流れについて。
だいたいどの会社も資格給+本給という構成になっていて、

1.後者の廃止と、役割給への一本化
2.数年間の移行期間を設けつつ、職務給への全従業員の再格付け
3.再格付けのルーチン化

という流れで、最終的には日本型雇用の解体まで進むだろう。
外部環境の変化等を考えると10年かからないのではないか。

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