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祝・G20大阪開催決定

 2019年の20カ国・地域(G20)首脳会議の開催地が大阪に決まった。これまで誘致に向けて政府への働きかけを行ってきた大阪所属の自民党・公明党議員関係者各位に感謝を申し上げ、また、松井知事や吉村市長の牽引力に対しても率直に敬意を表したい。

 決定に際しては、様々な政治的な背景もあったとの報道もあり、事実、計り知れない多方面からの思惑が交錯していたのではないかと推察する。閣僚会議では、財務相・中央銀行総裁会議の福岡開催が合わせて決定され、他の閣僚会議の開催地選びも今後進められるとのことであり、大阪のみならず、まさに日本で初のG20であり、日本全体にとっても重要な位置づけとなるこをが予想される。

 開催が予定される来年6月・7月に向けて、環境整備や前後の警備体制も含めて万全の準備がこれから求められる。大阪開催決定の一つの理由ともされているが、大阪(大阪市)ではこれまでからも1995年APECや2002年OPECなどの大型国際会議を開催しており、実績がある。経験を活かしながら、関係各所の連携によって成功へと導いて頂きたい。

   G20の大阪開催は、大阪市の都市ブランド力を高める効果が期待される。
 準備も含めての労力やコストがかかる事も予想されるが、それを上回る効果を引き出していかなければならない。

 昨日の午前中も、某所で20名ほどの会社経営者の方々との懇談会があり、冒頭講師として大阪の経済状況の実状をお話させて頂いた。本社機能の流出、合わせて他都市と比較しても明らかに大阪府内、大阪市内における事業者数、従業員者数の減少傾向が顕著である。国全体の経済政策に連動させて、行政においても地道な経済政策を効果的に、またシンボリックに打っていく必要がある。しかし、並行して行っていかなければならないのは都市のブランド力を高めることであると考える。

 「東京一極集中、本社機能の流出と言われるが、京都は企業が出て行かないのに大阪では何故出て行ってしまうのか。」昨日も頂いた質問であるが、この手の会合ではよく出てくるトピックである。「ブランド力の差であり、大阪はよりブランド力を高めていく必要がある。」というのが持論として持ち合わせている答えである。ただ単なる地理的な利便性や政治的な税制や補助制度などでの優遇があるというインセンティブだけでなく、例えコストが少々かかったり、不利益の部分があったとしても「この地に本社を置く」「ここに事業所をおきたい」と感じさせるブランド力が必要なのではないだろうか。

 歴史と伝統、ゆっくりとした荘厳な時間の流れを感じさせる日本らしさあふれる京都の町並みは唯一無二のブランド力がある。一方、大阪は大都市という意味においては東京に劣り、独自性という意味においては京都の個性に埋没しているのではないだろうか。

 そこで大阪が持てる地域のポテンシャルを活かしたブランド力を磨く手法の一つとして、国際会議の開催や国際スポーツ大会の誘致などが考えられる。中小企業のものづくりや技術力、内外から人を招き入れるホスピタリティー、食文化、上方芸能、近隣に京都・奈良・神戸などの都市が隣接する地域魅力…相乗効果で都市ブランドを磨くことで世界文化都市「大阪」を導くことができる。

 ここ10年ほど、大阪では大きな国際会議などが開催されていない。スポーツに関しても同様であったが、2019年のラグビーワールドカップ、2020年東京オリンピック(一部競技については大阪での開催)、2021年の関西マスターズゲームズと続く中、この度のG20開催は非常に意義がある。

 都市間の連携は言う間でもなく、官民連携、政治的党派の垣根を越えて、この好機を捉えなければならない。

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