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- 2011年12月26日 18:00
【7月】宮城県知事にブチ切れた松本復興相が辞任

2011年5月、環境相としてクールビズ普及のイベントに出席した松本龍氏(AP/ アフロ) 写真一覧
7月3日、復興担当大臣になったばかりの松本龍氏が宮城県庁を訪れ、村井嘉浩・宮城県知事が出迎えなかったことに怒りを爆発させた。
「今、後から入ってきたけど、お客さんが入ってくる時は、自分が入ってからお客さん呼べ!いいか。長幼の序がわかっている自衛隊ならそんなことやるぞ!分かった? しっかりやれよ」実は松本氏が定刻より早く来ただけだったのだが、元自衛官の村井知事を上から目線で怒鳴りつけたのだった。その直後「言い過ぎた」と思ったのか、取材していた報道陣に次のように釘を刺した。
「最後の言葉はオフレコです、いいですか、みなさん。書いたらその社は終わりですからね」松本氏のこの一言が利いたのか、マスコミ各社は松本氏の叱責シーンをスルーした。ところが、宮城県のTBS系のローカル局「東北放送」が同日夜のニュースで、松本氏の恫喝シーンをそのまま放映。YouTubeを初めとしたネットの動画サイトで転載されて拡散。ようやく他のマスコミも報じ始めた。
松本氏は当初、「問題ない。長幼の序わきまえた方いい」と開き直っていたが、野党は強く反発。与党内でも辞任を求める声が広まる中、5日に辞職を余儀なくされた。フリーライターの宮島理氏は“戦後日本の「足かせ」が持つ意味”の中で、松本氏の言いなりになった報道陣を、こう非難している。
まず、松本大臣の脅しに屈せず、この「暴言」を報道したTBSに敬意を表したい。と同時に、脅しに屈して「暴言」をカットした媒体には、軽蔑の眼差しを送ると同時に、「報道機関としての死」を伝えておこう。オフレコ発言をめぐっては、9月に鉢呂吉雄経産相が辞任。11月には、防衛省の田中聡・沖縄防衛局長と記者団との非公式な懇談会の場での発言がきっかけでやはり辞任している。「オフレコと言われたからといって、報道しなくてもいいのか」という問いは、マスコミに重くのしかかっている。
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