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崖に向かってまっしぐら

私がMCを務めるラジオ番組に、元・日銀審議委員、現在は慶応大学教授の白井さゆりさんを迎え、日本銀行と日本経済」について対談させていただきました。

国の金融政策を決定する、日本銀行の審議委員。
白井教授は、2011年から2016年まで5年間、日銀審議委員を務められました。
「黒田バズーカー」とも言われた、異次元の金融緩和政策決定の際にも、審議委員として携わられています。

結論から言って、私は「黒田バズーカー」は失敗に終わったと思っています。
この失敗は、これから大きな円安を生み、国民の生活は苦しくなる。
それに対してしっかりと出口戦略をとらなくてはならない。
これが、私が繰り返し、国会で主張していることです。

白井教授は、「黒田バズーカー」は、あの段階ではやる必要があり「賛成」した。
しかし、2%のインフレ率を実現する、という目標は現実的ではない、と「反対」票を出されたといいます。

私も、異次元の金融緩和政策は、2013年当時、必要なことだったと思います。
長年続いたデフレから、なんとしても脱却しなければなりませんでした。
しかし、「バズーカー」「異次元」と表現されるような政策は、期限を切って評価することが重要です。
2年続けた時点で、2%のインフレ目標達成には程遠く、実体経済はほとんど成長しませんでした。
この「失敗」を潔く認め、次の手を打つ必要がありました。
しかし、この国は次の手を打てないまま、現在も空前の規模の金融緩和を続けています。
金融政策を正常化させる「出口戦略」がないのです。

例えば日銀は国債を買っています。
そのため国債の金利は低く抑えられていますが、日銀が「出口」に向けて国債を買うことをやめれば、国債価格は下落し、金利は上昇するでしょう。
政府には大きなダメージとなります。

また、質的緩和と言われるように、日銀は「株」も市場から大量に買っています。
株や不動産投信を中央銀行が買うということは他国ではないことです。
どのくらいかというと、一日250億円、年間6兆円規模です。
2020年には凡そ時価20兆円になろうとしています。
ちなみに一部上場企業の標準的な時価総額は約250億円。
毎日、一つの上場企業を買い続けているようなものなのです。

白井教授も指摘されるように、さらに問題なのは、日銀の株の買い方です。
日銀は株価が下がった時に買うという「買い支え」をしてしまっているために、本来の株式市場を歪めてしまっています。
日銀が大株主(5%以上保有)となっている企業は、
なんと83社もあるのです。

日銀が国債を買わなくなれば、金利が上がり、日本政府は大きくダメージを受ける。
日銀が株式を買わなくなれば、株価は下がり、日経平均はドンと下落する。
日銀が買い続けられることに甘えていれば、いずれ日本国債は信用を失い、円の大暴落を引き起こすでしょう。

つまり、金融緩和をやめようにも、出口戦略が見つけられない状況です。
まるで、崖に向かってまっしぐらに走る車のようです。

では、どのような出口戦略をとるべきなのでしょうか。
続きは次回にお届けします。

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