「眞子さまご結婚、再来年に延期 「充分な準備を行う余裕ない」 宮内庁、週刊誌報道の影響否定」(産経新聞2018年2月6日)宮内庁は週刊誌報道は無関係と言っているようですが、週刊誌で報道された内容をみれば、誰もが、この結婚に将来はないと思ったんじゃないかなと思います。
「宮内庁は6日、昨年9月にご婚約が内定した秋篠宮ご夫妻の長女、眞子さまと国際基督教大学(ICU)時代の同級生、小室圭さん(26)=横浜市=の結婚式を含めた一連の儀式の日程を延期すると発表した。3月4日に予定されていた一般の結納にあたる「納采の儀」、11月4日に予定されていた結婚式など一連の儀式は、天皇陛下の譲位と皇太子さまのご即位関連儀式を終えた再来年になる見通しという。」
この延期は当然のことながら宮内庁の意向が色濃く反映されているとは思いますが、だから人権侵害だ、眞子さんがかわいそうみたいな論調をネット上でも見聞きしますが、確かに人権問題といえば人権問題です。当人たち以外の国家の意向によって先送りされるなどというのは、庶民の中ではあり得ませんから。
皇統が男系限定が男女不平等という指摘もありますが、これは当たらないと思います。皇族として天皇家を継ぐということ自体、自由がなくストレスが溜まりそうなもので、これを男系に限定していることはまだ救いです。女性に継がせるなんて、なおさら過酷になることは目に見えていますから、男系限定は私は差別だとは全く思いません。皇室がそもそもが差別から出発しているのです。もっとも、右翼系が男系限定としているのは男女差別的な発想からのものですから、それが批判されるのは別問題です。憲法を読み始めた頃から、皇族の無権利状態、皇籍離脱の自由が無いことは、酷い人権侵害ではないかと思っていました。皇統の男系限定は男女不平等の象徴ですらある。眞子さんに同情します。
— 寺町東子 (@teramachi_toko) 2018年2月8日
眞子さまはなぜ自由に結婚できないのか? 「非戸籍の日本人」の苦悩 https://t.co/dCjMCYq1Gs #現代ビジネス
それ故に女性宮家には私は反対の立場です。
「天皇女性宮家問題 創設は大いに疑問」
むしろ皇室離脱の自由がないことこそ大問題で、皇族でなければ、もしかしたら普通の幸せな結婚をされていたかもしれません。皇族であることは現代社会においては、重たいハンディでしかありません。あまりに注目を浴びすぎていますし、あまりに特殊な立場です。仮に皇族だからとか持参金がたんまりくるからという理由で近づいてくる男がいるとしたら、それだけで不幸です。現実には皇族という身分は切っても切れない状態に置かれてしまっている以上、素の自分をみてくれと言ってみても現実には不可能です。
皇族たる身分を知らない男性と偶然に知り合って、実は私は皇族の身で…なんていうのはテレビドラマの世界だけです。
おとぎ話などで、偶然に知り合ったのが実は王子だったとか王子に見そめられてなんていう逆パターンは多いかもしれませんが、こういうおとぎ話は私は好きにはなれません。王子なんていうものは所詮は領民から作物を略奪して生きているだけの存在に過ぎないからです。王子の立場を捨てて所帯を持ったというのであれば好感を持てます。
いずれにせよ身分が絡むということは、余計な判断要素が加わるということです。
このような人はもういません

さて、結婚を2年も先延ばしにするなど普通の感覚からいえば、それまでに破談になっているよね、というくらいの先延ばしです。延期に関しては眞子さんにとって結果として良いことなのか、ひどい仕打ちなのかはわかりません。報道内容が真実かどうかがわからないからです。
こちらの分析は、週刊誌の報道と情報を売った男がひどいという論調です。
「眞子内親王の婚約者・小室圭氏の母親の男性問題を週刊誌が報道! 背後に安倍政権や極右勢力の結婚ツブシが」(リテラ)
週刊誌も昨今、えげつなくなり、不倫ネタで荒稼ぎしていましたが、所詮はのぞき見趣味です。今回の週刊誌ネタに政治的動機があるのか、のぞき見趣味なのかはともかく、リテラの分析は私にはあまり説得的には感じませんでした。母親のことであろうと、それが二人との関係に全く無関係とはいえないし、貸金という主張に無理があるというのはその通りだとしても、実際にそのお金を学費として使っているのであれば、道義的には母親との間で破談になった時点で返すべきものでしょう。夫婦としての養いではないからです。3人でどこかで楽しくパーッと使った額が400万円であるならば返す必要はありませんが、学費ですから援助なわけで、贈与だから返さなくていいというだけで済むものではありません。
基本的にはのぞき見週刊誌は下劣ですけれど、現実に負の部分が明るみに出てしまったことを前提に考えたとき、私は、一歩、立ち止まることができたことは良かったことのように思えます。
皇族の女性が結婚したければ、自分から先にさっさと皇室を離脱し、それから結婚についてゆっくりと考えるということが現状における理想でしょう(皇室離脱の自由がないことこそ人権侵害だ)。
全ての問題は皇族であるということに起因しています。
皇室のあり方、皇族(特に女性)の結婚を考える上で、今回の延期騒動はきっかけとなる大きな事件であったと言えます。
周囲が騒げば騒ぐほど、皇族の幸せな結婚は遠くなっていくということです。