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「Androidで誰がもうかるのか?」について考えてみる

少し前だが、「Androidで誰がもうかるのか?」というテーマの記事を見かけた。



Android端末で大もうけをする企業が生まれない理由は、「ハードウェアで大きく利益を上げられる企業が“存在できない”」からだ。これが私が出した現時点での結論だ。サムスンやHTCが伸びているといったところで、アップルには全くかなわない。そればかりか、勝ち組と目されている端末メーカーですら、今後の先行きは不透明だ。

これは、確かに難しい問題で、上述のようにAndroidで利益を出すのはたしかに難しい。この難しさの原因がどこにあるかというと、AndroidがそもそもGoogleによってどんな風に発展したかを考えると合点がいく。GoogleはiPhoneがリリースされる前からAndroidを開発していたけど、その時の姿は今とは似ても似つかないものだった。2007年6月29日にiPhoneはリリースされたが、同年の11月に公開されたAndroid SDKのベータ版でのAndroidの姿は以下のようなものだ。

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iPhoneも3GSが発売されるまでは、決して状況としては盤石というわけではなかったが、それでもiPhoneは発売当初から、現在の設計思想を完全に保持した完成度が高いものだった。一方、上の画像を見ても分かる通り、Androidの初期モデルの設計思想は到底iPhoneに太刀打ちできるものではない。振り返ってみると、AndroidはAppleと比較して以下の点で劣っており、それらをなんとかしてカバーする必要があった。

  • AppleがiPodで成長させた豊富なコンテンツやストアのシステムをGoogleは保持していない
  • Appleが保持する世界最高のデザイン力をGoogleは保持していない
  • AppleがiPodの時に完成させつつあった垂直統合のビジネスモデルをGoogleは保持していない
  • Appleが保持するMacOSXで気づきあげた最高クラスのクライアント向けソフトウェアスタックをGoogleは保持していない

これはかなりの差であり、たとえどんなに潤沢な資金を保持していても、なかなか挽回できるものではない。というか、下手にビジネスモデルを持っているとそれを壊すことが出来ずにイノベーションを起こすことができない。

というわけで、Googleが採用した戦略は以下のようなものだ。

  • アプリケーションに関してはどの事業者でもストアを開設できるようにAndroid自体にアプリをインストールする認証をAndroid Marketにしばらない
  • Androidをアライアンスするときに、デバイスに関する制約を設けず、むしろ積極的にいろいろなデバイスで利用できるようなゆるいライセンス形態にする
  • Androidを他のデバイスに簡単に移植できるようにCPUに依存しないJavaをアプリケーションレイヤーにおく
  • Linuxなどのすでに存在するソフトウェアスタックを積極的に活用する

この結果、今のAndroidができ、上記戦略により多くの企業に採用され、少なくともシェアの上ではiPhoneを抜くこともできた。というわけで、ここまで見たらたとえ儲からなくてもiPhoneにスマートフォン市場が全て抑えられるという最悪の結果は回避できたわけで、Googleにとってはほぼ成功といっていい状況だと思う。

さて、問題はここからだ。シェアの上ではiPhoneを抜いたAndroidだが上述のように儲かっているか?という観点で見た場合、もっとも儲かると思われるライセンス部分を放棄したので、ここからどのように儲けることができるか?という点では上の記事の通りかなり難しい。でも、他のメーカーにとってはiOSと少なくとも対抗できるプラットフォームを利用できるわけで、これで儲からないというのはお門違いというものだ。各社勝手に頑張ればいい。別にAndroidが悪いわけではない。Googleにとっては、インターネットのサイズ自体がその儲けに直結するのだから、デバイス自体で儲けようというスタンスは今後もないのではないかと思う。彼らにとってはどこか最も勢いのあるメーカーと協力して、iPhone 4Sの時に発売したGALAXY NEXUSのようなフラグシップ機を発売して、すくなくともiOSに遅れをとっていないという印象を出すことができればそれでいいのではないかとも思う。

このあたりはつい先日届いたIn the Plexなどを読んでもう一度思考の整理をしてみたい。

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