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  • 2011年12月22日 20:58

毛沢東の死を悲しむ中国人の行動が、今の北朝鮮とそっくり

 前に中国人が金正日総書記の死去に対しどのような感想を抱いているかということを書かせていただきました(中国人の金正日死去に関する感想)。そこの中で北朝鮮の方々が泣いている画像に対し、記載されているコメントなどを紹介しました。

1 北朝鮮の人々の涙

 確かに北朝鮮の方々が泣いている画像は、はっきり言ってかなり異様で、演出なのではないかという声も聞かれます。こうした感想を抱いたのは私だけではないようでブロガー汪華斌氏によるとアメリカ人も同じような感想を抱いていたようです(「美国人惊讶朝鲜人对金正日的去世伤心」アメリカ人は朝鮮人が金正日の死去を悲しんでいる様子にびっくりしている)。

 この記事はなかなかうまく書かれており、アメリカ人は既に自分たちの指導者、大統領でさえも信じていないということを前面に押し出して、片や指導者が神の如く振る舞う国があるが、カダフィ大佐がどうなかったかと述べ、指導者を過度に敬うのはおかしいという論旨を展開しております。

 彼が本当に一番書きたかったのは中国のことかと考えます。しかし、彼は中国について公務員の競争が熾烈になっていることしか触れておらず、不自然な程中国の事について言及していません。思うに、既に多くの日本人はこうした北朝鮮の行動を異様なものとして受け取る様になっておりますが、中国は必ずしもそうではないことと関係があるのではないかと考えます。


2 毛沢東死去時の中国人の態度

 実際、前に紹介した記事のコメントにも「1976年私達の偉大な指導者が死去した時」の事が記載されておりました。この1976年とは毛沢東が死去した年で、実はこの当時中国人民は今の北朝鮮の人々と殆ど同じような行動をとっておりました。

 それを如実に示すのが『環球網』に掲載されていた写真(「毛泽东逝世后的中国人」毛沢東が死去した後の中国人)で、こうした写真を見ると本当に同じようなことをしていたことが良くわかります(以下の写真はいずれもこのHPより、他にも写真は多数ありました)。







 

 それから40年も経っておらず、当時のことを覚えている方も多くいます。だからこそ、『環球網』は当時の写真をひっぱりだしてきたのでしょうし、先に見たようなコメントが書き込まれたり、汪華斌氏が微妙な書き方をしているのだと思います。


3 社会の変化

 念のため申し上げておきますが、私は彼らを馬鹿にするつもりは毛頭ありません。人は社会を離れては生活できず、こうした社会で育った者はこうなるしかなかったわけですから、自分はこうした社会に生まなくてよかったと思うだけです。

 実際、日本も短期間に明治維新や、第二次世界大戦の敗戦を経験しました。これらを境に全くと言って良いほど社会環境が変わってしまったわけで、後になって以前の自分の行動を見ると、どうしてあのような行動をしていたのだろうと思うようなことをしたことがあるのは間違いないと考えます。

 ただ、あまりにも昔のこととなってしまったため、こうした当時のことを覚えている人も少なくなったり、あまり言い出したくないことのため、忘れてしまっているだけかと思います。

 中国の方もできればあまり思い出したくないというのが本当のところかと思いますが、毛沢東の死はあまりにも大きな事件で、今回の北朝鮮の行動を見てイヤでも思い出させられたというところではないでしょうか。

 しかし、時代は既に変わっており、中国も当時のように無条件で指導者を崇拝する時代ではなくなっているからこそ、先の記事に書いたように、毛沢東を非難するようなコメントが書き込まれることとなったのではないかと考えます。

 これらは確かに大きな変化ですが、それでも未だに公務員の人気は高く、官の方が民より強い状態は変わっておらず、いろいろ変革の余地があるのは汪華斌氏の言うとおりです。ただ、この点は日本も同じで、余り中国をどうこう言えないなと思ってしまった次第です。

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