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金正日の死は事前に中国に伝えられたのか

金正日総書記が17日に死亡したというニュースが19日に世界を駆け巡りました。

韓国のメディアの中央日報は、このニュースを朝鮮が死亡した17日に、すでに中国に伝えていたと報じています。この報道が事実とすれば、中国は死を事前に知っていたということなのですが・・・果たしてそうなのでしょうか。私自身はその可能性は余り高くないと見ています。

私がその根拠としているのが中共中央政治局常務委員の動向です。中朝は「血で打ち固められた関係」であり、中国にとって安全保障上極めて重要な位置にあるわけですから、「朝鮮の最高指導者が死んだ」ことが17日にわかったならば、安全保障上の協議やそのほかの対応で、常務委員9人とも北京を離れることを慎み、スケジュール調整に気を配るはずです。

しかし、実際には温家宝国務院総理が翌日の12月18日から江蘇省を視察しています。しかも、視察を終えたのは死亡が発表された19日の当日だったのです。

このスケジュールがたたったのでしょうか。20日に胡錦濤主席が在京朝鮮大使館を弔問に訪れた際、弔問に随行したのは呉邦国全人代常務委委員長、李長春常務委員、習近平副主席のみで、温家宝総理は含まれませんでした。

その代わり温家宝国務院総理は21日、残りの賈慶林全国政協主席、李克強副総理、賀国強中央紀律検査委書記、周永康中央政法委書記を引き連れて弔問しています。2回も分けて弔問と言うところに不自然さを大いに感じました。

ここから、温家宝総理は19日に一報を聞いて視察を早々切り上げて北京にとんぼ返りしたこと、そして習近平副主席が20日から東南アジア歴訪を控えていることから弔問を20日にしたことなどが想像できてしまいます。つまりは「中共のあわてぶり」も少々感じられてしまうのです。

外交部は初日の19日こそ弔意を金正日総書記に示しましたが、そのあとは徹底した管制を敷いています。外交部のウェブサイトを見てみると、20日や21日の定例記者会見はほとんどないに等しい内容になっています。

しかし、20日の定例記者会見の内容を見ると冒頭に「劉為民報道官は朝鮮情勢や中朝関係に関する中国側の見解を説明するとともにそのほかの質問に答えた」と書いてあるにもかかわらず、中身は「朝鮮情勢や中朝関係に関する中国側の見解」について全く触れられていません。このことからも20日の会見は「朝鮮情勢や中朝関係に関する中国側の見解」がほとんどだったのでしょう。21日もいわずものがなです。

ここに私は、「まず弔意を示しておいて、中国側の方向性が決まるまでは報道管制」という中国側の意図を感じ取ることができました。いわば「考え中」と言う感じでしょうか。

もちろん、真相はわかりません。・・というか関係者しかわからないでしょう。中国側は朝鮮問題について次にどういうアクションをとるのか。ここに注目してみたいと思います。

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