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コインチェック、顧客に事実と異なる説明=仮想通貨事業者協会長

[東京 31日 ロイター] - 日本仮想通貨事業者協会の奥山泰全会長(マネーパートナーズ社長)は31日、仮想通貨取引所コインチェックで巨額の仮想通貨が流出したことに関連し、同社は仮想通貨の保管体制について顧客に事実と異なる説明をしていたとし、説明責任を果たせていたのかと述べた。また、金融庁が出した業務改善命令について、甘い処分との見方を示した。

奥山会長は、協会が開いたパネルディスカッションで、コインチェックが顧客に対し、仮想通貨をネットから隔離した「コールドウォレット」で保管し、かつ、取引時に複数の電子署名が必要な「マルチシグ」で管理していると説明していたと述べた。

実際には、流出した仮想通貨NEMは常時ネットワークに接続された「ホットウォレット」で管理され、マルチシグでの管理もしていなかった。

奥山会長はまた、コインチェックへの行政処分が業務改善命令にとどまったことについて「顧客の取引を全面停止する事態になれば、FX(外国為替証拠金取引)や証券会社なら業務停止命令が出る」と述べた。

<仮想通貨の保管体制>

仮想通貨の保管体制について、奥山会長は、コールドウォレットやマルチシグで保管すれば100%安全だという見方に疑問を投げかけた。保管技術のみに目を向けるのではなく、「内部管理体制、業務の執行体制を論じるのが最も重要ポイントだ」と述べた。

一方、パネルディスカッションに参加した仮想通貨取引所QUOINEの柏森加里矢・代表取締役は「当社は100%コールドウォレットで保管している。コールドウォレットがない仮想通貨は取り扱わない」と述べた。

<再発防止への取り組み>

パネルディスカッションに先立ち、奥山会長はコインチェックからの仮想通貨流出後の協会の対応を説明。再発防止に向け、内部管理体制などを整備し、業界全体の意識を高めて取り組む、と述べた。

同協会は27日、取引所を営む会員に取り扱い仮想通貨の保管状態および管理態勢について、緊急点検を要請した。

当初、31日はコインチェックの社員が講演予定だったが、巨額の仮想通貨流出を受けて、急きょ予定が変更された。

*内容を追加しました。

(和田崇彦)

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