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受動喫煙対策、厚労省案では世界レベルにほど遠い

厚生労働省は、昨日30日、新たな受動喫煙防止対策案を発表しました。

主なポイントは、

○一定面積以下の規模の小さい既存店は例外で喫煙可(150平方メートル以下を軸に最終調整)
○規模の大きな店、新たに開業する店は屋内禁煙、喫煙専用室のみ喫煙可
○喫煙スペースに未成年者、従業員は立ち入り禁止
○加熱式たばこも原則禁煙。喫煙室では飲食中でも喫煙可
○病院、学校、大学、官公庁は原則敷地内禁煙

というものです。

2020年東京 オリンピック・パラリンピックまでに、これまでの開催国同様に、受動喫煙のない 環境を作るために取り組まれてきたはずです。

厚労省は、一昨年、屋内原則 禁煙の案を公表しました。しかし、飲食やタバコ業界に応援されている自民党が 反発し、厚労省は約30平方メートル以下のバーやスナックなどは喫煙を認める 譲歩した案を示しましたが、当時の塩崎厚労相が自民党と妥協せず、国会提出 は見送られました。

今回の案では、自民党が主張する150平方メートルまで、 「喫煙可」などと表示すれば喫煙を認めるとしていて、大幅な後退といえます。 東京都の調査では、150平方メートル以下の一般飲食店は、都内で86%を 占めていて、多くの店で「喫煙可」と標識を掲げれば、喫煙できることになって しまい、大きな抜け穴になります。

飲食店への影響といわれますが、愛知県が 自主的に全面禁煙にした県内の飲食店を対象に行った調査では、「売上が 減った」は4%で、「変わらない」が95%だった、と報じられています。私も国会で 禁煙推進議員連盟の事務局長をしていた時に、いろいろな調査を調べましたが、 多くの店で影響は出ていず、案ずるより産むがやすしだと感じています。

日本の 受動喫煙対策の国際的評価は、WHO(世界保健機関)に「世界最低レベル」 と指摘されていて、4段階評価の最低ランクに分類されています。今回の厚労省 案では、評価が1ランク上がるだけ、とのこと。他人が吸うタバコによる受動喫煙 が原因で、年間1万5千人が日本では亡くなっているのです。

もっと厳しい、30 平方メートル以下のスナックなどを除く飲食店を「屋内全面禁煙」とするという 規制案を示していた東京都が、その受動喫煙防止条例案を、国に合わせるため 予定していた2月の都議会に提出しない、ということで、残念です。せっかくの オリンピックを機会に、もっと健康な環境でスポーツを満喫できるようにしてほしい と願っています。

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