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エルトン・ジョン、ツアー活動の終了を表明

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| 殿堂入りした70歳のエルトン・ジョンは、長期ツアーを最後に、ツアー活動の終了を発表した (Photo by Dimitrios Kambouris/Getty Images) |

2018年1月24日(米現地時間)に行われた感動的な会見でエルトン・ジョンは、3年間に渡る「Farewell Yellow Brick Road」ツアーを最後に、ツアー活動の終了を宣言した。

「これを最後にツアーには出ないと思う」とジョンは、ニューヨークのゴッサム・ホールでの会見で司会を務めたアンダーソン・クーパーに語った。「コンサートツアーや世界旅行にも出る気はない。自分の中でプライオリティが変わったんだ。僕には小さな子どもたちがいる」と語ったが、ファンにサヨナラを言うため、3年間に渡る『Farewell Yellow Brick Road』と銘打った300回のコンサートツアーを実施するという。「クリエイティブな活動をやめてしまう訳ではないんだ。でもこれを最後に旅に出ることはないだろう。湿っぽくしたくない。ドーンと行きたいんだ。これまでで最も創作レベルが高く、ファンタスティックなショーになると思う」

会見の冒頭で主催者はVRヘッドセットを配布し、参加者は5分間に凝縮したジョンのキャリアをバーチャルリアリティで楽しんだ。トレードマークであるきらびやかなスーツとサングラスを身に着けたシンガーがピアノの前に座り、『可愛いダンサー』を甘く歌う。さらに1983年のヒット曲『アイム・スティル・スタンディング』をシンプルなバージョンで披露した。

シェール、キッス、オジー・オズボーンなど、フェアウェル・ツアーを行った多くのアーティストが、数年後にツアーへ復帰している。しかしジョンは「僕はシェールじゃない」とツアーへの復帰を否定する。2021年にフェアウェル・ツアーを終えた後に長い休暇を取り、曲作りやレコーディングは続けるつもりだという。「僕は71歳になろうとしている。肉体的にこれ以上ツアーを続けるのは無理だ。家にいたい。子どもたちと家で過ごす時間を作りたいんだ。これまでの人生は驚くべきものだった。でも人生は変わるものなんだ」

ケイト・ブッシュが2014年にロンドンのアポロ・ハマースミスで行った22公演のようなコンサートの可能性を、ジョンは否定しなかった。「これまでの人生で、長く休むことはなかった。あと2枚ぐらいはアルバムを作りたいと思っている。でも家で制作活動ができるから僕にとっては楽だ。友人たちとも会いたいし、自分の家で写真のコレクションを見ながら過ごしたい。フェアウェル・ツアーが待ち遠しいし、300回目の最終公演が本当に楽しみだ」

会見の9か月前ジョンは、南アフリカで”希少で死に至る可能性のある”細菌性感染症にかかり、その後のツアーをキャンセルしている。ジョンは2日間の集中治療を受け、約2週間入院した。「素晴らしく献身的なファンに囲まれて、僕は本当に幸せだ。ファンの皆をがっかりさせてしまったことを申し訳なく思う」との声明を後に公表している。「僕の治療にあたってくれた素晴らしい医療チームに心から感謝している」

殿堂入りしたミュージシャンは、2017年6月からツアーを再開。夫でマネージャーであるデヴィッド・ファーニッシュは、ジョンが引退する予定のないことを示唆していた。「言うまでもなく、エルトンは演奏し続けなければならない」とファーニッシュは言う。「我々は、一生活動を続けるのに必要なものを持っている。引退して活動を止めることを楽しみにする人もいるが、エルトンにとってそれは苦しみとなるだろう。オーディエンスの前でプレイすることは、彼が常に必要とすること」と当時ファーニッシュは語った。また1月24日のイベントでジョンは、健康上の理由で引退するのではないかという事前の報道を否定した。

ジョンがライヴ活動から退くと宣言したのは、今回が初めてではない。1977年、ロンドンのあるコンサート中に「今夜のショーを最後にしようと決めた」と宣言し、オーディエンスを唖然とさせた。「ツアーでプレイすることよりも他にやることがたくさんある。だから今夜が最後だ」と言った2年後、精力的なペースでコンサート活動を再開した。この20年は、ラスベガスのシーザーズ・パレスと世界中のアリーナやスタジアムで、年間133公演以上をこなしている。

会見の3年前からジョンは、若い家族たちともっと多くの時間を過ごすため、活動のペースを落とすことを検討しはじめた。「(ペースを落としたことで)自分の子どもたちと多くの時間を過ごせた。息子のザッカリーが学校へ通い始めるので、すべてを変えなければならない」とローリングストーン誌に語った。「中休みする時が来たんだ。子どもたちと一緒に過ごすために、ショーの数をさらに削っていこうと考えている。今それが一番大切なことなんだ」

エルトン・ジョンのツアー・スケジュール

2018年9月
8日 アレンタウン(ペンシルベニア州) PPLセンター
11、12日 フィラデルフィア(ペンシルベニア州) ザ・ウェルズ・ファーゴ・センター
15日 バッファロー(ニューヨーク州) キーバンク・センター
16日 ユニバーシティパーク(ペンシルベニア州) ブライス・ジョーダン・センター
19日 ハートフォード(コネチカット州) XLセンター
21、22日 ワシントンDC キャピタル・ワン・アリーナ
25、26日 トロント(オンタリオ州、カナダ) エア・カナダ・センター
28日 オタワ(オンタリオ州、カナダ) カナディアン・タイア・センター
29日 ケベックシティ(ケベック州、カナダ) ビデオトロン・センター

2018年10月
4日 モントリオール(ケベック州、カナダ) ベル・センター
6日 ボストン(マサチューセッツ州) TDガーデン
10日 ピッツバーグ(ペンシルベニア州) PPGペインツ・アリーナ
12日 デトロイト(ミシガン州) リトル・シーザーズ・アリーナ
15日 グランドラピッズ(ミシガン州) ヴァン・アンデル・アリーナ
18、19日 ニューヨーク(ニューヨーク州) マディソン・スクエア・ガーデン
23日 ルイスビル(ケンタッキー州) KFCヤム!センター
24日 ナッシュビル(テネシー州) ブリジストン・アリーナ
26、27日 シカゴ(イリノイ州) ユナイテッド・センター
30日 セントルイス(ミズーリ州) スコットトレード・センター

2018年11月
2日 コロンバス(オハイオ州) ショッテンシュタイン・センター
3日 クリーブランド(オハイオ州) クイックン・ローンズ・アリーナ
8日 ニューヨーク(ニューヨーク州) マディソン・スクエア・ガーデン
23日 サンライズ(フロリダ州) BB&Tセンター
24日 マイアミ(フロリダ州) アメリカン・エアラインズ・アリーナ
27日 オーランド(フロリダ州) アムウェイ・センター
28日 タンパ(フロリダ州) アマリー・アリーナ
30日 アトランタ(ジョージア州) フィリップス・アリーナ

2018年12月
1日 アトランタ(ジョージア州) フィリップス・アリーナ
4日 バーミングハム(アラバマ州) レガシー・アリーナ・アット・ザ・BJCC
6日 ニューオーリンズ(ルイジアナ州) スムージー・キング・センター
8、9日 ヒューストン(テキサス州) トヨタ・センター
12日 サンアントニオ(テキサス州) AT&Tセンター
14、15日 ダラス(テキサス州) アメリカン・エアラインズ・センター

2019年1月
11日 ボイジー(アイダホ州) タコ・ベル・アリーナ
12日 ポートランド(オレゴン州) モダ・センター
15日 フレズノ(カリフォルニア) セイブ・マート・センター
16日 サクラメント(カリフォルニア州) ゴールデン1・センター
18日 オークランド(カリフォルニア州) オラクル・アリーナ
19日 サンノゼ(カリフォルニア州) SAPセンター・アット・サンノゼ
22、23日 ロサンゼルス(カリフォルニア州) ステイプルズ・センター
26日 グレンデール(アリゾナ州) ヒラ・リバー・アリーナ
29日 サンディエゴ(カリフォルニア州) バレー・ビュー・カジノ・センター

2019年2月
7日 デンバー(コロラド州) ペプシ・センター
9日 タルサ(オクラホマ州) BOKセンター
12日 オマハ(ネブラスカ州) センチュリーリンク・センター
13日 カンザスシティ(ミズーリ州) スプリント・センター
19日 ミルウォーキー(ウィスコンシン州) ウィスコンシン・エンターテインメント・アンド・スポーツ・センター
21日 ミネアポリス(ミネソタ州) ターゲット・センター
27日 シンシナティ(オハイオ州) USバンク・アリーナ

2019年3月
1日 オールバニ(ニューヨーク州) タイムズ・ユニオン・センター
8日 ブルックリン(ニューヨーク州) バークレイズ・センター
12日 ローリー(ノースカロライナ州) PNCアリーナ
13日 コロンビア(サウスカロライナ州) コロニアル・ライフ・アリーナ
15日 ジャクソンビル(フロリダ州) ジャクソンビル・ベテランズ・メモリアル・アリーナ

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