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金総書記の死が朝鮮半島での好ましい変化に結びついて欲しい

 1人の人が亡くなったのですから、本来であれば、お悔やみを申し上げるのが筋でしょう。しかし、この人の場合には、その死を悼む気持ちにはなれません。
 その死を悲しむ人よりも、その人によって悲しみを与えられた人の方がずっと多いに違いないのですから……。

一昨日(19日)正午の朝鮮中央テレビの特別ニュースで、金正日総書記の死去が報じられました。亡くなったのは「17日午前8時30分」で、走行中の列車のなかで「急性心筋梗塞が発生し、心臓性ショックが併せて起きた」ための急死だったそうです。
 この死は、2日間秘匿されました。日本政府は朝鮮中央テレビの特別ニュースが報ずるまで知らず、韓国政府も李明博大統領が17日に来日していますから、死去した時点ではその事実をつかんでいなかったことになります。
 しかも、金総書記の死が発表されたのは李明博大統領の誕生日で、金允玉婦人との結婚記念日と2007年に大統領に当選した日でもあります。これは偶然の一致なのでしょうか。

 北朝鮮はもともと謎の多い国ですが、今回の金総書記の死とその発表の経緯についても様々な謎が囁かれ、色々な憶測が流れています。そのうえ、後継者とされている正恩さんについても、多くの謎があります。
 年齢は28歳とされていますが、正確な生年は不明ですから、その年齢が正しいかどうかは分かりません。出生地や経歴なども不明で、その政治的な能力や指導力についても全くの未知数です。
 亡くなった金正日総書記の三男とされていますが、異母兄の長男である正男さんも、母親が同じ二男の成哲さんも、今どこにいて何をしているのかは不明です。葬儀委員会名簿では正恩さんが筆頭ですが、正男さんと正哲さんの名前はありませんから、2人のお兄さんは次期指導部から排除されるようです。

 今後の北朝鮮については、外国と協調する融和路線をとるのか、それとも軍の発言力が強まって強硬路線をとるのかが注目されています。北朝鮮の国内情勢や後継者である金正恩さんについての情報を全く持たない私としては、何とも言いようがありません。
 次期指導部には、先軍政治の継承や独裁体制の維持によって北朝鮮の未来を開くことはできないことを理解してもらいたいと願うばかりです。核兵器や弾道ミサイルの開発は国際的な孤立を招くだけです。
 国民を飢えさせる政治から脱却し、拉致問題の解決に向けて、新たなイニシアチブを期待したいものです。後ろ盾となっている中国は、この機会に北朝鮮を改革・開放の方向へ転じさせるための影響力を行使するべきでしょう。

 少なくとも、この金総書記の死が朝鮮半島での好ましい変化に結びついて欲しいものです。新しい後継者が、どこぞの「大王」の三代目のようなギャンブル狂いのどら息子でなければ良いのですが……。

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