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原油相場の上振れリスクは低下している

原油相場は4営業日振りに小幅反発です。引き続きボリンジャーバンドの下限付近に留まっていますが、投げ売りが膨らむわけでも新規の売り攻勢があるわけでもありません。

12月19日のNYMEX WTI 原油先物の終値は前日比35セント高の$93.88/bblで、引け後の時間外取引は$93/bbl台後半です。

欧州信用懸念が引き続き懸念材料となるほか、北朝鮮の金正日総書記が死亡したことで東アジアの地政学リスクによる需要不安もあって、原油相場の大きな反発は難しいとの見方が広がっていますが、クリスマスを控えた週ですから動意は薄いようですね。

北朝鮮では服喪期間中に対外的な動きを起こすとは考え辛く、周辺諸国も混乱の発生で難民が拡散するような事態は避けたいでしょうから、目先急激な展開があるとは考えにくいですね。

ただ、金正日個人によって行われてきた人民軍幹部への監視監督システムが後継者に問題なく引き継がれるかどうかは気になります。金正日直接の監視報告によって軍幹部は謀議が出来ない体制だったことが大規模な反乱を防いできたのでしょうが、金正日が病床ではなく活動中に死亡しただけに後継者へのシステムの移行が上手くいくかどうか判りません。

ところで、ゴールドマン・サックスは相変わらず原油相場に強気のようです。

 ■ OPEC Ceiling Adds ‘Strong Upside Risks’ to Oil, Goldman Says (Bloomberg)

OPECがイラクを含めた生産枠を新たに設定したことで供給に縛りができることを期待しているようですが、当のOPECは11月に以前の生産枠を日量300万バレル余り超過する生産を行なっていますね。

国際エネルギー機関(IEA)推定による足元のOPEC加盟12か国の合計産油能力は、日量3,500万バレル弱です。
11月のOPEC生産量は日量3,070万バレルと推定されていますから、増産余力は同430万バレルですね。
ただ、リビアの生産量回復のペースは予想以上に速く、来年は日量100万バレルが能力に上積みされそうです。外資による開発の進むイラクの増産も予想されますね。

一方、世界の石油需要について、最新の月報でIEAなどの各機関は2011年から2012年にかけて日量40~130万バレルの伸びを予測しています。

米国エネルギー情報局(EIA)による世界の石油需給バランス予想の推移は、今年6月の短観では2012年は日量75万バレルの供給不足と見込んでいましたが、最新12月の予想では需要見通しの下方修正によって供給不足は日量10万バレルに縮小しています。

[画像をブログで見る]

確かにゴールドマンの言うように引き続き需要が供給を上回っていますが、その度合いは低下しているわけですから相場の強い上振れリスクと呼ぶには無理がありますね。

2011/12/19
NYMEX WTI Jan$93.88/bbl( +0.35 )
20日移動平均:$97.07( -0.34 )
ボリンジャーバンド
 +2σ:$102.06/ -2σ:$92.09
 幅:$9.97( +0.75 )/ 100日平均:$13.47
ボラティリティ
 25.99 ( -0.27 )/ 100日平均:35.58

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