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- 2011年12月19日 20:13
中国人の金正日死去に関する感想
金正日総書記の死去のニュースを聞いてあまりに突然でびっくりしてしまったので、今日はこれについて少し。
それ以外にも、死亡を受けて悲しむ平壌の人々の写真などを掲載している記事もありました(「金正日逝世 朝鲜平壤街头民众痛哭(组图)」)。1枚だけ下に貼っておきますが、写真そのものは全部で15枚あり、なかなか興味深いものがあります。
これだけの経済発展を遂げた中国としてみれば、未だにかつての中国のようなことをやっている北朝鮮というイメージがあります。こうした嘘くささに対する反感というものは間違いなくあり、そうしたことを踏まえると以下のようなコメントが書き込まれるのも当然かもしれません。
1 中国の公式見解
最初に中国外交部の公式見解を紹介します。『新華網』の「外交部:对金正日逝世表示深切哀悼」(外交部:金正日の死去に対し深い哀悼の意を表示)によると以下のように述べております。記者:報道によると朝鮮の最高指導者金正日が12月17日に死亡したということだが、中国はこれについてどのように思うか。日本語に訳すとなかなかですが、半分決まり文句のようなもので、結婚式や葬式の時には当事者は誰もが素晴らしい人物になるのと同じと考えていただければと思います。
馬朝旭:金正日同士は朝鮮人民の偉大なる指導者で、中国人民の親しい友人である。朝鮮社会主義事業の発展のため、中朝友好関係の発展のため偉大なる貢献をした。我々は朝鮮人民はこの悲しみを力に代えて、心を1つに団結し、朝鮮社会主義の更なる前進を進めていくことを信じている。中朝両国は共に努力し、引き続き、中朝両党・両国・両国民の伝統的な友好関係を強化し、朝鮮半島及び周辺地域の平和と安定のために積極的な貢献をしていく。
2 『環球網』の特集
『環球網』では、金正日の死去に伴い、特集を設けており、いろいろな記事を掲載しておりました。そこの中に「日本对朝鲜最高领导人金正日逝世表示哀悼」(日本が朝鮮最高指導者金正日死去に対し哀悼の意を示す」という記事があったので、どんなものか見てみたのですが、「外電によると、日本政府は19日に朝鮮最高指導者金正日の死去に対し、哀悼の意を表した。」という1行の記事でした。それ以外にも、死亡を受けて悲しむ平壌の人々の写真などを掲載している記事もありました(「金正日逝世 朝鲜平壤街头民众痛哭(组图)」)。1枚だけ下に貼っておきますが、写真そのものは全部で15枚あり、なかなか興味深いものがあります。
3 金正日死去に対するコメント
この記事をとりあげようと思ったもう1つの原因がこの記事に記載されていてコメントが興味深かったからです。北朝鮮は中国が多大な犠牲を払って朝鮮戦争を戦って維持したという思いがあるので、当然のように以下のようなコメントがあります。人民の尊敬を受ける指導者。中国では政府の意を受けて金をもらって政府の意に添うコメントをする方がおります。このコメントがそうしたものかどうかわかりませんが、どことなく定型的な感じがするのは気のせいでしょうか。
本当に泣いているなんて、何で感動的なんだ!
民衆が彼のために泣いている。これこそが彼と人民の感情が深かったことの証明である。朝鮮人民よ悲しみを抑えてくれ。
これだけの経済発展を遂げた中国としてみれば、未だにかつての中国のようなことをやっている北朝鮮というイメージがあります。こうした嘘くささに対する反感というものは間違いなくあり、そうしたことを踏まえると以下のようなコメントが書き込まれるのも当然かもしれません。
なんて嘘っぽいんだ、ほおっておけ。もう1つ例を挙げると、ある人が「1976年私達の偉大な指導者(毛沢東のこと)が死去した時、彼の人民もこのようにした。これこそが指導者に対する誠実な感情の現れだ。」というコメントを書きました。それに対しても、以下のような追加コメントがどんどん書き込まれております。
ああいった体制で、誰が泣かずにいるか。もし取材に行ったならきっとうまく演技するだろう。そうしなければ、どのような結果が待っているかわかっているのだから。
閉ざされた社会だ、まさに井の中の蛙の様だ。世界は彼がいなくなったからといって変わらず回っている。
私達の指導者を侮辱してはいけません!私達は彼に対しこのような偽りをしたことがない。彼は一方で資本主義の悪について語り、民衆を資本主義から遠ざけた。また一方では資本主義の物質快楽を享受していた。
清朝末期の頑固者が「もし皇帝がいなければ、おまえは街の中の犬と同じだ。」と言ったのと似ている。実際は皇帝がいなくても他には多くの人がおり、我々に必要なのは法治であり、皇帝ではない。