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IT復興円卓会議ニコ生「ソーシャル」 -2/4

■IT復興円卓会議ニコ生「ソーシャル」 -2/4

IT復興円卓会議「第4回:ソーシャル」、ミクシィ笠原健治さん、アジャイルメディア・ネットワーク徳力基彦さん、博報堂DYパートナーズ森永真弓さん、ニワンゴ杉本誠司さん、そして佐々木俊尚さん
菊池尚人さん中村伊知哉の続きです。

ソーシャルの作用
(森永)よく通信と放送の融合というが、インターネットはプライバシーを守る方に進むベクトルと拡散する方に進むベクトルを持っている。これは佐々木さんの仰った話と似ていて、日本のインターネットがどっちのベクトルに進むかということになるのではないか。またSNSはネット上に全てログが残っていてコミュニティの中で言いづらい情報や全ての情報をシェアしていたりするということで、昔の村のような状況になっている。一方でTwitterはSNSと違って1対他の関係が持てて都会的である。蛸壺のような村で物凄い細かい情報共有はされているが、その真否が怪しいという狭い世界が沢山できている。こうした情報が通らない状態は日常時は問題ないが、震災のような非日常になると怪しい点もあった。

(笠原)TwitterはSNSではないのかもしれない。ソーシャルには2つ価値があって、混ざっていると思っている。情報を拡散していく、セレンディピティ的な、Twitterのようなもの。あるいはFacebookやmixiのようなよりクローズドな知っている人たちでコミュニケーションする場。そこが混ざっているので、分けて整理したほうがいいとは思っている。

(徳力)mixiとかFaccebookが始まった時の当初の機能はMLのようなもので、あまり新しいものではなかった。それが一個のIDで出来るようになったことで、便利にはなったとは思っていた。今までMailでやっていたものが便利になったものである。先ほどでの例でいうと人間社会なんて蛸壺のようなもので、同じようなものである。Twitterは一方通行なやり取りもできている。それが面白い。アメリカではTwitterは芸能人や政治家などがやるものというイメージが強い。

(佐々木)TwitterやFacebookのフィードやTL型はセレンディピティも生まれやすく、情報流通には適している。ウォール型の場合は濃密な関係を求めたりすることで情報が蛸壺化しやすいし荒れやすい。2chのユーザーは40代技術者。収入は高い。

(杉本)2chみたいなものは日本の中でやってみたい人は多かった。ウォールのような蛸壺化は怖くて手を出しづらかったユーザーが、Twitterが流入したことで日本の多くのユーザーが流れた。一回蛸壺化したものをバラバラにするのは難しい。

(佐々木)企業が村社会化しているので、発言がしづらい。実名と匿名のどっちがいいのかというのは散々話しがあったが、一次情報には実名が求められるが、その一次情報に基づいた議論に対しては、実名制は特に必要ない。そういうことを考えると実名・匿名はどちらでも良いと思う。一方でペンネームのようなものは今までのペンネームでの発言が蓄積されていくので、その人を判断するアイデンティファイになる。その議論する人が東京のどこに住んでいるという話はどうでもよくて、何を言ってきたかということは知っておきたい。

(笠原)mixiはある程度名前をセーブしているので、本当に繋がりたい人と繋がれる。蛸壺化というとそうかもしれないが、Facebookとの差はそこにあると思う。蛸壺の中ではペンネームであろうと誰が誰かはわかっている状態である。

(佐々木)匿名だから空気を突破できるという点は確かにある。震災後のデマや震災問題に過激な発言をしている人は多い。震災後の動きを見ていると、実名・匿名の議論はガラポンになっている気がする。

質疑応答
Q—震災後にTwitterのアカウントは増えたとは思う。ただ、日常時は使わないというアカウントも増えていないか?

(徳力)無理に使わなくても良いと思う。やっぱりある程度、友達と一緒に動いていくものだと思う。一般の人はインターネット上で発信がしたいというわけではないと思う。自分にあっている使い方をすれば良い。まぁ、あえて使うというのであれば情報収集ツールと割り切るのが面白いのではないか。普段、見ることができない人たちの一日を終えることが出来る。

Q—震災のあとソーシャルサービスが、日本に役立つとか精神的に落ち着かせたかとかどうか?

(徳力)人によって全然違うだろう。この手の議論をして思うのは、人間社会だからそういうものではないか。皆が悪いことしようと思ったら、そういうふうになる。理想的にソーシャルメディアが広がることで人間社会において良い影響があるという風にも考えることも出来るし、性善説に立つか性悪説に立つかでそれぞれの見方があるのではないか。もちろん一人ひとりは努力する必要がある。

(森永)使うのは人であるということがある。日本国民は地震に対する知識が多いので、地震に対するデマのようなものは少なかった。一方で慣れていない放射能に対する不安感は多かった。どんなものであろうと使う人次第ではないかな。

(佐々木)問題の立て方が間違っているのではないか。TVや新聞というマスメディアは皆が同じものを見ている。それを読んでいる人々にどういう影響を与えたかということを一様に判断することは可能。一方でソーシャルメディアは人によって見ているものが全然違う。だから、誰がどういう情報を得ているかは人によって違い、それぞれにとってどういう影響があるかというのは異なる。つまり、これは情報の格差化が広がるということ。人によって流れてくる情報が良質なのか悪質なのか全然違う。同じ社会に生きてきても全く違う情報に接している。これが3.11後のソーシャルメディアが引き起こした最大の転換点ではないか。

Q—どんなときに震災にmixiを使ったのか?

(笠原)みんなが震災をどんなふうに感じているのか。社員がどうなっているのかという風に使っていた。

Q—ソーシャルメディアが災害時に使えるような対策があるか?(電源とサーバーが必要とか)

(笠原)サーバーの負荷分散等は考えている。都内にサーバーが集中しているので、分散させていくことを考えている。

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