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【読書感想】SNSは権力に忠実なバカだらけ

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SNSは権力に忠実なバカだらけ (コア新書)

SNSは権力に忠実なバカだらけ (コア新書)

内容(「BOOK」データベースより)
誰よりも正しいミュージシャンの新書シリーズ第3弾!今、ロマン優光が今最も気にかかる存在は、権力に忠実な人たち。長いものに巻かれているだけなのに、どうしてあそこまで偉そうになれるのでしょう。不思議でなりませんよね~。そんなヤバいやつらから絶大なる信頼を置かれている権力側の人々もなかなか興味深いものがあります。「あはは~!おもしれ~!」と一笑に付しておけばいいのですが、バカを野放しにしたら、近い将来、大変な事態になりかねません。日本国民を正しい道に導くために、僕らのロマンが筆をとった次第です。読むしかないでしょう!


挑発的なタイトルと裏腹に、内容はしごく真っ当というか、正直、真っ当すぎて「ありがちなネットリテラシー本」という印象でした。

ただ、ネットリテラシー(ネットの情報を適切に利用できる能力)に対して語る人というのは、概して、「上から目線」になりがちで、それが「本当に届いてほしい人には届かない」理由にもなっているので、これまで、そういう「説教本」を敬遠してきた人たちが、面白そう、と、この本を手にとってくれれば、意義はあるのでしょう。

著者のロマン優光さんの前作『間違ったサブカルで「マウンティング」してくるすべてのクズどのに』は、その「内部告発感」が魅力だったのですけど、今回はそんな感じではありません。
「常識的なSNS論」+新書で200ページにするために、小沢健二さんの話やミスiDの章を加えたのではなかろうか。  

SNSには、「根拠もなく、あるいは、捏造されたり曲解されたりした根拠で批判される人々」がたくさんいるのです。

「友人がInstagramに投稿した『中国の現代美術家・アイ・ウェイウェイ氏の作品「天安門広場で中指を立てる写真」』に「いいね」をつけたということに対して批判された水原希子さん。

その写真の背景や意味合いがわからなかったために不適切な画像に「いいね」をつけてしまったと説明しています。これも本当にそうなのでしょう。年齢的に天安門事件のことを知らなくても不思議ではないですし、そうであれば、あの写真を単に美しい作品として受け取ってしまうでしょう。


人は、自分の常識=世の中の常識だと考えがちです。

今の20代前半くらいの人と話をしていると、僕の世代にとっては「忘れることができない事件」だった、オウム真理教の一連の事件や阪神淡路大震災も「そういうことがあったのは知識として持っているけれど、歴史年表のなかの出来事」になっているんですよね。

僕にとっての太平洋戦争やベトナム戦争が、そうであるように。
天安門事件は1989年で、水原さんは1990年生まれだから、「実感」などないのが当たり前です。
もちろん、大勢の人の前に出る仕事をしている人間として、不用意だとたしなめることは可能でしょうけど、自分が投稿したわけではなく、知人が投稿した写真に「いいね」をつけることで、ここまで叩かれるのか……と僕も驚きました。

まあ、こういうのって、1970年代はじめの生まれの僕が、「はじめてテレビゲームで遊んだのはプレステ2でした」っていう若者に「ファミコンのゲームも知らないのか!」と言うようなものですよね。そりゃ知らないのが当然だよ。  

それに、ある事件を「歴史の一部」として後世の人間が知ることができても、「リアルタイムでは、どうみられていたのか」は、伝わっていないことが多いんですよね。
著者は、オウム真理教について、こう述懐しています。

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