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新元号の決め方と情報漏れ防ぐための厳し過ぎる掟

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2019年4月30日に退位される天皇陛下

 2019年4月30日の「平成の終わり」に向けて、水面下では新元号制定への準備が進められているという。

 1月7日、安倍晋三首相(63才)は「国民生活への影響などを考えながら、いつ発表すればいいのか考えていきたい」と語り、年内の事前公表を示唆している。

「天皇陛下の生前退位決定以降、マスコミの新元号候補スクープ合戦は過熱するばかりです」(全国紙政治部記者)

 気になる選定方法だが、安倍首相が「新たな元号の選定は、平成の選定過程を踏まえながら進めたい」と公言しているように、平成への改元の際の手続きを踏襲するようだ。

『「元号」と戦後日本』(青土社刊)の著者で、事業構想大学院大学准教授の鈴木洋仁氏が解説する。

「1979年に成立した元号法には『元号は政令で定める』と明文化されており、今回も政府が新元号を決めます。平成への改元時は、元号案を中国の古典や漢字の専門家に依頼し、最終的に3案まで絞り込み、それを昭和天皇が崩御された直後、日本新聞協会会長、NHK会長など8人のメンバーからなる『元号に関する懇談会(元号懇)』を経て、閣議で決定しました」

 最終候補には「正化」「修文」が残っていたが、政府第一案である「平成」が採用されたという。内閣官房副長官として「平成」の制定にかかわった石原信雄氏が当時を振り返る。

「元号法制定後、すぐに政府は新元号の準備に取りかかりました。しかし、昭和天皇がご健在のうちから、新しい元号の準備をしていることが公になれば不敬との批判は避けられないため、準備は秘密裏に進めました。また元号は天皇陛下が崩御された後、『明治天皇』『昭和天皇』のように諡(おくりな)となる崇高なもの。マスコミに候補がスクープされれば、その時点で使用できなくなるため、外部に漏れないように準備には非常に神経を使いました」

 実際、前述した元号懇では、こんな逸話が残っている。

「元号懇メンバーは、記者に捕まって新元号が外部に漏れてしまわないようにと、トイレに行くことも許されなかったそうです」(鈴木氏)

 もちろん今回も政府は外部に情報が漏れないように、慎重に準備を進めるだろうが、新元号を話題にすること自体は、従来と違い、ポジティブに受け入れられている。

「今回はご譲位のため、新元号を予想することは決して不敬には当たらないと思います。むしろ、国民が皇室を身近に感じることができる絶好の機会ですので、新元号について広く議論が交わされるのがいいのではないでしょうか」(鈴木氏)

◆著名人も続々と予想や希望を出す

 実際、譲位決定後、多くのメディアで新元号についての議論が巻き起こっている。

 例えば、2017年12月11日放送のラジオ『東京ポッド許可局』(TBSラジオ)では、マキタスポーツ(47才)、プチ鹿島(47才)、サンキュータツオ(41才)の芸人3人が新元号談議に花を咲かせている。過去に「貞治」という、王貞治の名を使った元号が存在したことから、平成のホームラン王・松井秀喜から取った「秀喜」やスクープを連発する『週刊文春』から取った「文春」といった独自の案を披露した。

 昨年12月24日に放送された『ワイドナショー』(フジテレビ系)では、ダウンタウン・松本人志(54才)が「ぼくやっぱりベタに『志』って好きなので」と自身の名前の一文字を使った新元号を希望。

『週刊ポスト』(2017年6月30日号)では、中国の唐の時代の法律を基に日本で編纂された書に出てくるめでたい言葉から取った「景星」などが予想されている。

 また『めざましテレビ』(フジテレビ系)でも「幸せに成る」という意味の「幸成」などの街の声も紹介している。

 一方で、名前の一部に「平成」が入っている「Hey! Say! JUMP」やお笑いコンビ「平成ノブシコブシ」のためにも、「変えなくていいのでは」という意見も上がった。

 今や新元号は国民の関心事となっており、今後、さらに議論は白熱していくだろう。

撮影/雑誌協会代表取材

※女性セブン2018年2月1日号

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