記事

【ロヒンギャ難民キャンプ発】「帰っても同じことになる」日本政府と第2の惨劇

画像を見る
山の向こうまでロヒンギャ難民のテントが続く。たこ揚げに興じる少年の目は暗かった。=15日、ミャンマー国境 撮影:筆者=

 見渡す限りテントだった。かつて栄えた東京郊外の大型団地でもこれだけの規模の家並みはなかった。行けども行けどもテントが続いた。

 バングラデシュ最東部、ミャンマー国境沿いに広がる難民キャンプを訪ねた。赤土の斜面に へばり付く ようにしてテントは建っていた。近づくと異臭が鼻をついた。垂れ流される生活排水は、白く濁った粘液の小川となっていた。

 昨年8月25日に始まったミャンマー国軍による掃討作戦で、65万人のロヒンギャが住み慣れたラカイン州を追われた。

 国軍や仏教徒の迫害に遭い、これまでにラカイン州から逃れてきていたロヒンギャと合わせると、約100万人がこの難民キャンプで暮らす。

 UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)のベテラン職員でさえ「これほどの数の難民は見たことがない」という。

画像を見るロヒンギャ難民のほとんどはイスラム教徒。人口の9割を仏教徒が占めるミャンマーで迫害されてきた。=15日、ミャンマー国境 撮影:筆者=

 田中が何としてでも伝えなければならないと思ったのは、難民の規模だけではない ―

 ノーベル平和賞を受賞したスーチー国家顧問が、国軍のロヒンギャ掃討を黙認してきたこと。

 ミャンマーとの良好な経済関係を維持したい日本政府が、ロヒンギャ難民に第2の惨劇をもたらすのではないか、という危惧。

 安倍政権の意向を忖度するマスコミはそれを知っていながら、警鐘を鳴らすことはしない。以上は後日のリポートに回す。

 フォズルーン・コリムさん(58歳)は昨年9月、ミャンマー国軍に家を燃やされた。一家7人は19日間森に潜んだ後、川を渡って難民キャンプに辿り着いた。

 ミャンマーとバングラデシュ両政府は、ロヒンギャ難民を強制送還することで昨年11月、合意した。日本政府はミャンマーに「寄り添う」形で強制送還を促す。

 「ミャンマーに帰りたいか?」フォズルーンさんに尋ねると「向こうに帰っても同じことになる」と顔を曇らせた。

画像を見る
=難民キャンプはミャンマーとバングラデシュの国境に位置する。地図製作:塩田涼=

  〜終わり~
    ◇
読者の皆様。日本のマスコミが報道しないロヒンギャ難民の実情を伝えるために、田中龍作はカードを こすりまくって 現地に来ました。借金です。ご支援なにとぞ宜しくお願い申しあげます…http://tanakaryusaku.jp/donation

田中龍作の取材活動支援基金

■郵便局から振込みの場合

口座:ゆうちょ銀行
記号/10180 番号/62056751

■郵便振替口座

口座記号番号/00170‐0‐306911

■銀行から振込みの場合

口座:ゆうちょ銀行
店名/ゼロイチハチ・0一八(「ゆうちょ銀行」→「支店名」を読み出して『セ』を打って下さい)
店番/018 預金種目/普通預金 口座番号/6205675 口座名/『田中龍作の取材活動支援基金』

■ご足労をおかけしない為に

ゆうちょ銀行間で口座引き落としができます。一度窓口でお手続きして頂ければ、ATMに並んで頂く手間が省けます。印鑑と通帳をお持ち下さい。
記号/10180 番号/62056751 口座名/タナカリュウサクノシュザイカツドウシエンキキン

連絡先
tanakaryusaku@gmail.com
twitter.com/tanakaryusaku

あわせて読みたい

「ロヒンギャ族」の記事一覧へ

トピックス

ランキング

  1. 1

    分党を選んだ玉木氏の判断を称賛

    早川忠孝

  2. 2

    うがい薬買い占めた高齢者を直撃

    NEWSポストセブン

  3. 3

    よしのり氏 周庭氏逮捕を許すな

    小林よしのり

  4. 4

    大学は授業料の対価提供できるか

    青山まさゆき

  5. 5

    国民民主が分党 立民と合流へ

    ABEMA TIMES

  6. 6

    国民より首相 自民の真意が如実

    やまもといちろう

  7. 7

    総理は原稿読み上げ 会見で指摘

    BLOGOS しらべる部

  8. 8

    周庭さん逮捕 日本共産党も批判

    BLOGOS しらべる部

  9. 9

    沖縄の不安を煽るTVに医師が嘆き

    中村ゆきつぐ

  10. 10

    こじるり SNSでの誹謗中傷に嘆き

    女性自身

ランキング一覧

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。