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従軍慰安婦問題に関する日韓合意 日本側に韓国の新方針を批判する資格はない 平昌五輪開会式欠席という幼稚さ

 2015年12月、従軍慰安婦問題に関して日韓合意ができたことには、私もようやく解決に向けた合意がなされたことに素晴らしいものと感じていました。
従軍慰安婦問題に関する日韓合意 この合意が確実なものとなるために

 それが合意当時から種々の問題を抱えながらも合意自体は維持されてきました。
 他方で、韓国の市民団体が慰安婦像を設置したり、米国でもそういった動きが表れてきました。
 しかし、これを合意違反ということはできません。韓国政府には日韓合意についての理解を得るよう努力する義務はあっても慰安婦像を撤去することなどは合意の範囲外です。

 しかも、こうした動きが拡がったのは、むしろ日本側に問題がありました。この日韓合意を敵視し、従軍慰安婦問題そのものがでっち上げだとする政治勢力によりなおも韓国や元従軍慰安婦たちに向けた誹謗・中傷が飛び交いました。

 政治的には駐韓大使の召還などという暴挙までやってのけたのが安倍政権です。
 真摯に合意に向き合おうとする姿勢が全く欠けていましたし、国内に向けても「これで解決、おしまい!」という露骨な姿勢に終始しました。要は、国内に蔓延る従軍慰安婦問題でっち上げだと騒ぐ勢力に対して、安倍政権は終始、無言で通し、事実上、この動きを容認してきました。

 これで本当に本当に従軍慰安婦問題を安倍政権が反省しているのか疑問符だらけどころか、本音が違うところにあることが透けて見えたわけです。

日本側に求められているのは誠意ある謝罪だ

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 そうした姿勢をみれば、元従軍慰安婦の方々の中には、日韓合意に納得できないという人たちが現れても当然でし、そうした状況を生み出した責任はむしろ日本側にあります。
 当時の韓国では、種々の政治問題から朴槿恵政権が弱体化している状況の下で、秘密合意まで押し付けました。
慰安婦合意「秘密交渉」 被害者意見「集約せず」(毎日新聞2017年12月27日)
「報告書は、非公開の合意内容についても言及。少女像撤去問題について公開された「韓国政府が適切な解決に努力する」との合意に加え、非公開の部分として、韓国政府が撤去に反対する市民団体の「説得に努力」することや、第三国に設置された像についても「韓国政府が関与することではないが、こうした動きを支援せず、韓日関係が健全に発展するよう努力する」ことなどが約束されたと明らかにしている。」
 結局、安倍政権は10億円という札束で元従軍慰安婦の方々の横っ面をはっただけというお粗末さを露呈しました。
 だからこそ現在の韓国政府が日本政府に謝罪などの自主的な対応を求めるとした方針を出したことは、まさに日本政府の行動が招いたというだけでなく、当然の要求だということです。
 安倍政権には真摯な謝罪などなかった、ということが明らかになってしまったのですから。

 それで安倍総理が今年2月に開催される平昌冬季オリンピックの開会式に報復処置として欠席するなどと言っていますが、本当に発想が幼稚なのですが、幼稚で済ますわけにはいかない、元従軍慰安婦の方々への侮辱行為です。

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