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  • ヒロ
  • 2011年12月16日 10:00

アメリカの限界

バーナンキFRB議長がグラハム共和党上院議員に「連銀としてはヨーロッパに救済資金を貸せないし貸さない」と述べました。これは同上院議員の「アメリカの税金が他国や他国の銀行の救済に使われるのではないか」という懸念に対する返答であります。

これだけ読めば当たり前と思われるでしょうけど、元気なときのアメリカはこんなはずではありませんでした。悪く言えば他人にちょっかいを出しすぎるぐらいでしゃばるのがアメリカでした。

沖縄の海兵隊のグアムへの移転の中止。結局、これも予算がないことが一つのネックになっていると見受けられます。ヨーロッパも苦しいのですが、アメリカの台所もまだまだ苦しい、というのが現状でしょう。

これは今後の外交に必ず影響してきます。資金的バックグラウンドがなければ動くに動けないのは当然である上に、2012年が大統領選挙を控えていることもあり、内政中心とならざるを得ないからであります。事実、野田首相との1月の訪米会談も流れましたがオバマ大統領としては年が変わった段階で全力で今の民主党の劣勢を巻き返すべく対策に出ざるを得ません。

一方でアメリカにケンカを売りたい国はあるでしょう。ロシアもイランもしたたかにそのチャンスを狙っています。そして来年に外交が手薄になることも十分にわかっています。アメリカが世界の憲兵であったとすればその国家間のテンションのバランスが崩れることに僕は懸念しております。

世界の主要たる国で選挙やトップ交代が2012年に予定されております。アメリカ、フランス、ロシア、中国、韓国など。日本でも9月に再び民主党代表選がありますからまたトップが変わるかもしれません。こう考えれば世界の主要国が一枚岩になりにくい年だとも言えるかもしれません。

アメリカ経済に関して言えば僕は数年前からまったくトーンを変えていませんが、日本と同じような超長期にわたる経済低迷期に入っているとみています。よってアメリカが政治主導や外交主導で世界を動かす時代ではなくなってくるような気がしております。もちろん「世界の憲兵」でもなくなると思っています。長い時間をかけて経済の壊れた部分を修復していくしかない、そんな気がしております。

とすればその影響を一番に受けるのは日本や韓国であるとも言えるのです。今までは安保で守られ経済のことだけを考えていればよかったわけですが、今後はアメリカは日本をそうそう構ってくれそうにもない、しかし、アジアには北朝鮮問題や中国との問題もあります。世界が不安定になってくればくるほど日本が自立度を高めていかなくてはいけない、とも言えるのではないでしょうか?

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