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オリンパスが取敢えずの上場廃止を回避した件に就いて

朝日新聞が伝える所では、昨日関東財務局に対し必要書類を提出した事で、オリンパスの取敢えずの上場廃止は回避された。
巨額の損失隠しが発覚したオリンパスは14日、2007年3月期までさかのぼって過去約5年分の決算を訂正し、11年7~9月期決算を関東財務局に提出した。東京証券取引所のルールで定める期限の14日に決算の提出が間に合わずに上場廃止となる事態は避けられた。
早速、ご同慶の至りと、エールを送りたい所であるが、どうも手放しで喜べる状況ではない様である。
提出した訂正決算では、外部に隠していた損失をオリンパス本体に戻す過程で資産が減るため、07年3月期連結決算の利益剰余金は期初で1172億円も減った。純資産や自己資本が大幅に減り、財務の健全性を示す自己資本比率は11年9月末時点で4.5%に急落した。ただ、資産より債務の方が多くなる「債務超過」の状態は、訂正期間全体を通じてなかった。


純資産、「資産」-「負債」=「純資産」の著しい減少が気になる。「負債」は金融機関により確定しているから、「資産」が毀損しているのに違いない。

飽く迄、私の個人的な印象であるが、過去20年に遡れば純資産はマイナスでオリンパスは債務超過に陥っているのではないか?

この事(監査法人による適性判断)、に就いては、監査法人と当局で話が付いている(監査法人の責任は問わない)と思われる。そして証拠が無いけど「適正」としたと意味不明なコメントを一言入れている。
訂正した決算に対し、09年3月期までの監査を担当したあずさ監査法人は「十分かつ適切な監査証拠を入手できなかった」との限定をつけて「適正」とした。
仮に、債務超過となれば現行法に従い破綻処理するか、存続を目指し、金融機関の債権放棄と国による資本注入をセットでやるかであるが、その場合は過去に遡及して経営者の刑事責任が厳しく問われなければならない。勿論、株主責任も併せ問われる事になり、減資と増資をセットでやる事になる筈である。

BBCも同様、上場廃止回避をマイケル・ウッドフォード元社長の写真付きで報告している。殆ど、朝日新聞と同じ内容であるが、一行気になる箇所がある。
No one has yet been charged in the scandal.
直訳すれば、「このスキャンダルで今の所誰も刑事責任を問われていない」といった所であろうか。

今朝の藤沢氏の記事も指摘しているが、英米と日本人のメンタリティーの違いは矢張り大きいと思う。事件の首謀者を探し出し、処罰しない事には事件は終わらないと考えているのである。

振り返れば、9.11に際し、アメリカは事件はアルカイダによって引き起こされたと断定し、アルカイダの温床となっていたアフガニスタンに侵攻し制圧。最終、今年5月、オサ・マビンラディンの殺害に成功し、晴れて米軍の撤退が可能となった。英米は兎に角「ケジメ」を付けねば気が収まらないのである。

最後にマイケル・ウッドフォード元社長の近況を報告する記事を参照する。
オリンパスのマイケル・ウッドフォード元社長は14日午後、民主党の会合に出席し、同社の巨額損失隠し問題に対する日本の捜査当局の姿勢について、「最後の最後まで、資金の流れの末端まで解明する姿勢を見せてくれている」と語った。その上で、「半端な形で捜査が終わることはない」と疑惑の全容解明に期待を示した。
同氏に関しては最近生臭さを感じている。オリンパスの不正を摘発し、当局に対し情報を提供した所までは良かった。その後に就いては、本来、静かに捜査の進展を見守るべき所ではないのか?何の為、誰の為、かくも出しゃばるのか?

想像するに、オリンパス再建の名目でCEOに返り咲き、巨額の報酬の獲得を望んでいるだけではないのか?仮に、成功すれば英雄として長期に渡り君臨し、駄目でも前任の経営者達に責任転嫁すれば良い。海賊の末裔であるイギリス人らしく、沈没するオリンパスからの最後の荒稼ぎを目指している様に思えてならない。

同氏の力の源泉は、既存株主の信任である。従って、オリンパスが仮に債務超過に陥っており、上記に述べた如く、株主責任が問われる展開となれば同氏の努力も水泡に帰す事になる。従って、今後は、情緒的な日本人のメンタリティーに訴え、株主責任を問わない形でのオリンパス救済を訴える展開を予想する。

末筆となるが、これは、国民の血税でマイケル・ウッドフォード元社長に小遣いをくれてやる様な愚行である事を付け加えておく。

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