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【アマゾン】、ECシェアが44%!エコー所有者はプライム会員よりもコアなカスタマー?

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■Eコマース分析を手掛ける調査会社ワン・クリック・リテール(One Click Retail)は3日、ネット通販最大手のアマゾンがアメリカのEコマースにおいて44%のマーケットシェアを占めていると発表した。また同調査会社の推計では、小売全体でもアマゾンが4%のシェアを誇るとしている。ワン・クリック・リテールCEOのスペンサー・ミルバーグ氏は「2017年に起こった全てのトレンドは、アマゾンの中心顧客であるミレニアル層の成長で説明がつきます」とし「ミレニアル層は家を持つようになり、家族が増え、それに伴って多くの買い物をしています」と述べている。

一方でミルバーグ氏は「この変化は長期にわたったものであり、いつまでアマゾンの追い風になるのか?買収した300店以上のホールフーズが、4,000店以上の競合ウォルマートにリアル店として十分に戦えるのか?などの疑問も生じます」と指摘している。

ワン・クリック・リテールはまたアマゾンで急成長している商品カテゴリーも発表した。最も成長著しいのは化粧品などのラグジュアリー・ビューティ。金額ベースでは4億ドルを超える程度だが、前年比で47%の増加となった。次に同38%の増加となった洗剤などの日用品をさすパントリーアイテム(金額ベースで5億ドル以上)。

33%の成長となったのは食品と家具だ(それぞれ15億ドル以上)。売上(金額)ベースでみると、パソコンやTVなどのコンシューマー・エレクトロニクスが85億ドルを超えており、商品カテゴリーで最も大きい、成長率は4%にとどまっている。次に調理家電なども含むホーム&キッチンで55億ドルだ(伸長率20%増)。デジタルコンテンツなどのパブリッシングも50億ドル(同3%増)、次いでスポーツ&アウトドア用品の40億ドル(同11%増)となっている。

 アマゾンの成長を支えているのはプライム会員よりも、むしろエコー所有者とする、気になる調査結果も発表されている。調査会社のコンシューマー・インテリジェンス・リサーチ・パートナーズ(CIRP)が2,000人を対象に調査したところ、アマゾンのスマートスピーカー所有者はアマゾンに平均で年間1,700ドル近く支出することが分かった。年会費99ドルのプライム会員の年間平均支出額は約1,300ドル、プライム会員でない顧客はアマゾンに年間およそ1,000ドルの支出だ。エコー所有者はプライム会員より3割程度もアマゾンへの支出額が増え、一般顧客(プライム非会員)よりも7割近くも増える傾向にある。

 アマゾンは年末商戦で50ドルから30ドルに大幅値引きしたエコードットがベストセラーとなったと発表した。ロスリーダーでもエコーを販売することが長期的にみて売上に貢献することが分かっていたのだろう。

トップ画像:「アレクサ!ラーメンを検索して」でチャルメラを押してきたエコー・スポット。流通コンサルタントも「アレクサ、なかなか、わかっているじゃないか!」と太鼓判?

⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。結局、アマゾンは年末商戦中ずっと、スマートスピーカーのエコーをセールしていました。目玉となったのはAIスピーカー入門機のエコー・ドット。アマゾンはクリスマス後も50ドルから30ドルに値下げして販売していました。調査会社ABIリサーチの分析によるとエコー・ドットのパーツ・コストは31ドル相当です。諸経費や出荷費用、その他の費用は含まれていないので、1台あたり数ドル損失する赤字セールだったのです。

AIスピーカー30ドルは「買わなきゃ損!」と思えるほどだったのは確かです。だからこそ3億以上を扱うアマゾンで最も売れた商品となったわけです。赤字になっても売りたいと考えたのは、調査会社コンシューマー・インテリジェンス・リサーチ・パートナーズ(CIRP)が発表した「エコー所有者はプライム会員より多く支出する」とのデータを得ていたからでしょう。いわゆるジレット商法を応用しているのです。

2017年12月27日 - 【アマゾン】、恒例となる「過去最高」発表!アマゾンはちょっとコワいメイド派遣業者?

⇒ジレット商法は、ひげそりの本体価格を0円など低く設定して、替刃で儲けるビジネスモデルです。プリンタを赤字価格で販売して消耗品のインクで儲けるようなものです。エコーを赤字販売で所有してもらうことで、アマゾンでより多く購入してもらうのです。

後藤はプライム会員でありエコー所有者です。プライム会員よりエコー所有者のほうがアマゾンへの支出が増えるのは体験的に理解できます。なぜなら毎日、エコーを使っていることでアレクサに依存していくからです。

エコーを最も使うのは就寝中です。就寝前に起床アラームをアレクサに頼み、深夜に目が覚めたときは時間を尋ね、子守歌代わりにJAZZバラードやボサノバ等を流してもらっています。身体を動かすことなく、目も開けずにできるのです。エコーを使う頻度が増えればアレクサに依存し、買い物も(身体を動かす必要のない)アマゾンの利用が多くなります。以前、当ブログで指摘したようにエコードットはゲートウェイ・メイドであり、アマゾンはメイド派遣業者です。

 エコーは21世紀のトロイの木馬でもあります。深夜、エコーから戦士は出てきません。が、メイドのアレクサを手足のように使うことで、結果的にアマゾンの言いなりになっているのかもしれません。アマゾンのエコシステムです。

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