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ボイスが扇動する社会不安

イランで暴動が起き、今までなかった最高指導者ハメネイ師を批判する声もあるそうです。貧困や格差、更に経済が浮揚しない中で外交主軸の政策に対して「自国民を放置するのか」というスタンスなのでしょう。そしてそれを刺激し、加担したというのがアメリカやサウジ、イスラエルだとイラン側は不満をぶつけています。

アメリカをはじめ各国は当然ながら「冗談じゃない」と強く反発していますが、ツィッターは意図せぬ武器になるのかもしれません。

トランプ大統領はツィッターを使った放言をやりたい放題しています。大統領のスタンスは「フィルターのかかっていないボイス」という一次情報をそのまま伝えるという意図であります。

世の中には一次情報、二次情報という言い方があります。このケースにおいて一次情報とは発言者のボイスそのものが加工修正されない状態のことを言います。それに対して二次情報とは政権や専門家なりがそれを斟酌し一般社会にわかりやすい解説をつけて流すことを言います。ところがこの解説とは解説者の意図が入りますので発言者の意図とは違う可能性もあります。よって学者や研究者は一次情報をどれだけ収集するかがそのバリューにつながるとされています。

トランプ大統領が一部メディアを毛嫌いしているのは自分の一次情報が勝手に色づけされて二次情報になっているということを言っており、それなら自分で一次情報を発信する、ということなのです。

このバトルの罠に引っかかってしまったのが北朝鮮の金正恩委員長で双方が口汚くののしり合うという近年の国家間のやり取りではあまりなかった事態が生じています。口汚さでいえばフィリピンのドゥテルテ大統領も当初は酷かったのですが、最近あまり聞かなくなりました。学んだのでしょうか?

ボイスが相手国を刺激することは歴史的にもしばしばあります。我が国の場合、かつての戦争の際、近衛文麿首相が「国民政府を相手にせず」(蒋介石政権はもう支持せず、新しい新興政権とうまくやっていくという意)と発言したのは歴史の教科書にも出てくる著名な言葉ですが、トランプ大統領のツィッターでは教科書のネタにはならないでしょう。

つまり、発言の重みは綿菓子のように軽いのに相手の感情をより強く逆なでするのであります。

これがどうなったか、といえば世の中の勢力地図が変わるきっかけを作ってしまったとも言えます。トランプ大統領の最大の失政は朝鮮半島工作が完全に頓挫する可能性が高い、ということでしょうか?なぜなら「敵の敵は味方」からすれば北朝鮮が中国とくっつくのは自明の理。だけど中国は外交巧者なので北朝鮮に表向きはサポートせず、韓国を利用するのです。

おまけに韓国は「約束は反故する」国ですから気分次第でどちらにでもなびきます。「同盟?公約?約束?そんなものはその時と今は違うのだから破るものです」と言わんばかりの国ですのでアメリカは韓国を手放さざるを得なくなる気がしています。これはトランプ大統領が一人で「外交」した結果、「害口」が「害交」になるということではないでしょうか?

ボイスは情報化の流れの中で瞬時に地球を駆け巡ります。それが国家首脳の意味ある発言であればなおさらであります。かつての戦争の時代にはこのスピード感はありませんでした。手紙や電文でのやり取りでしたのでそれこそ一字一句、熟考したうえでの文章でありました。

トランプ大統領のツィッターの表現は一般人の言葉よりも程度が低い時もあります。品格などは全く度外視でしょう。世の中、こんな低いレベルでよいのか、私には全く理解不能でありますが、トランプ大統領に引きずられて相手方もかなりストレートな表現で応酬するケースもしばしばみられます。

私は2018年が「乱」と年になると申し上げました。世界的に有名な政治コンサルティング会社でイアン ブレマー氏率いるユーラシアグループも「今年は10年前の金融危機と同等の地政学的な危機が発生する恐れがある」と予想しているようです。地政学的危機とは朝鮮半島、中東が筆頭に上がります。

「殿、ご乱心か」と思わずにはいられない年の始まりであります。

では今日はこのぐらいで。

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