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F35導入と気になる話

産経が「F35開発2年延長」とわが国のFX導入に悲観的な記事を出した矢先、読売が「F35導入」とすっぱ抜いたらしい。

F35として開発中の機体にはA、B、Cの3種類があり、Aは空軍タイプ、Bは海兵隊、Cは海軍の艦載機用である。

それぞれ運用法が違うから同じF35と言ってもかなり異なっている。

今回「計画変更がたび重なって開発に莫大な費用がかかる」として、2年遅れを指摘したのは「海軍中将」だから、「運用試験が17年春にずれ込む」のは、Cタイプではないか?


戦後初と言ってもいい本格的な我が国の「国産」戦闘機F-2も、開発には手間がかかった。強度不足で泣かされた機体だったが、現場の知恵と日本人らしい改良工夫を重ねてようやく正式なものとして部隊配備された経緯がある。

しかし、本来自国防衛に関心が低く、マージンも要求できない?自主開発計画には、時の政治家たちの関心は低い傾向があって、とうとう当初予定の機数さえもそろわないまま生産中止に追い込まれた。経費が高すぎるというのである。


現場で運用を担当してきた私から見て、純国産機計画から日米共同生産(F16改良型?)に変更された時点で、なんとなく不自然なものを感じたものだが、予想通りの結果?になってしまった。

高高度で侵入する爆撃機などに対する「要撃機」としての強度は確保できても、地上すれすれ、対空砲火を回避しつつハイG機動をせざるを得ない「戦闘爆撃機」には、当然頑丈な主翼桁は省略できないと思っていた。

しかし最新技術である炭素繊維材を使用するのが特の技術者たちの夢だったから、未経験部分に齟齬が出てもおかしくはなかった。こんな事例は研究開発につきものだからである。

むしろ共同開発を通じて得をしたのは米国の航空産業の方で、日本の技術員から手ほどきを受け、炭素繊維を使ったB787の生産に成功した。乗客を運ぶだけの旅客機にはさほど強度はいらない、軽ければ軽いほど燃費が浮くからである。

しかし羹に懲りてなますを吹いたわが防衛関係者は、国産よりも「導入」の方が忘れられないらしい。今まで航空防衛力整備計画とは≪買い物計画≫に過ぎなかった昔の夢を追い始めたのである。

真っ当な国家であったならば、F-2の不備に学んで、直ちにF-3の開発計画に乗り出していただろう。遅疑逡巡している間に、F2の生産も終了し、F35開発も時間ががかり、その間優秀な技術力の継承が途絶え始めた。

リンク先を見る

≪F2=空自カレンダーから≫


自国の防衛戦力上、足らざるを同盟国から補充するのが、まっとうな独立国の防衛体制である。そろそろ脱皮すべき時ではなかろうか?

FX問題に関しては、各種航空雑誌などに意見を求められていろいろと書いてきたが、近々発売される「JAPANISM」第5号にも私の感想文を書いたのでよろしければご一読を。


さて、気になった話題を産経から二つ。

1)自衛隊への「感謝メッセージ」贈呈される


≪東日本大震災などでの自衛隊の活動に対する感謝メッセージを募集した「国民の自衛官特別版 自衛隊への感謝メッセージ」(フジサンケイグループ主催、テイケイほか協賛)に全国から約140通のメッセージが寄せられ、12日に東京都新宿区のホテルグランドヒル市ケ谷で一川保夫防衛相へ手渡された。

応募者を代表して宮城県気仙沼市の佐藤亜紀さん(9)が「避難所で自衛隊に炊き出しや給水をしてもらった」とメッセージを読み上げ、一川防衛相に手作りのメダルを渡すと、一川防衛相は「亜紀さんが大人になったときに復興した被災地をみてもらえるよう力を尽くしたい」と返答した。

 この催しは平成14年から毎年開催している自衛官の顕彰事業「国民の自衛官」に代わり催されたもの≫


9歳の亜紀ちゃんに対して無礼ではないか?と私は思う。何故って、彼女が感謝の念を頭に描いていたのは「制服自衛官」だったはず。

まさか「素人で、不適切発言を繰り返して問責を受けた」不細工な大人だったとは思ってもいなかったろうから、彼女は期待を裏切られただろう。かわいそうに…

子供の純真な気持ちを、薄汚れた大人?たちが裏切ってはならない!

何故総指揮を執った君塚陸将にしなかったのか?主催者の基本的な考え方が疑われる。


2)COP17閉幕 2020年に新たな枠組み、日本「延長期間」に応じず


≪地球温暖化対策を協議する国連気候変動枠組み条約第17回締約国会議(COP17)は11日、先進国の温室効果ガス削減義務を定めた京都議定書を2013年以降も継続し、20年には米国や中国を含むすべての国が参加する新たな枠組みを始める「ダーバン合意」を採択し閉幕した。日本は京都議定書延長に応じず、13年以降は新たな削減義務を負わない。今回のCOPは議論が紛糾し異例の会期延長となったため、政府は12日も情報収集に追われた。(渡部一実、南アフリカ・ダーバン=小雲規生)≫


元戦闘機乗りに過ぎない私には、「地球温暖化」というものの実態がわからないし、それを防止するために「京都議定書で削減量を決めた」事はいいとしても、途上国には排出規制がなく、おまけに途上国だとはとても言えないあの中国は不参加、その陰でどんどん経済成長してCO2を出しまくっている事が解せなかった。

米国も不参加だいう現実が何を物語っているのか?

更に理解できないのが、彼らが巧妙に仕掛けたと思われる「排出権取引」制度である。「CO2をたくさん削減した国が、CO2を基準以上削減できなかった国に対して、排出権を売る制度」だそうだが、ガンガン排気ガスを出しまくっている「大型外車を持つお隣さん」に、エコカーで常々CO2に配慮している者が「燃料代を出してやっている」ような、こんな詐欺行為?にしか私には思えなかった。

これが国際的取り決めだというのだから、正直者が損をする典型的不平等条約だろう。

逆に経済が停滞しているロシアでは、「削減義務量よりもはるかに低い排出しか出せない」から、「排出権が余りすぎて暴落し、排出権市場そのものが成立しない≫というのだから理解に苦しむ。まるで壮大な「賭博」じゃないか!

大震災で大きな被害を受けた我が国である。産業の活性化は最優先されねばなるまい。自分で自分の手を縛るような取決めに参加するのは、慎重であるべきだと思うから、今回の交渉態度は珍しく褒めておきたいと思う。

少しは日本が怒れば世界はどうなるか!ということを、傲慢な“開発途上国”などに見せつけてやってもいいのじゃないか。

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