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【ベストバイ】、364日前の株価暴落が再びQ3!株主が悲観的に考えている3つのこと?

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■ベストバイが13日に発表した第3四半期(9月~11月期)決算は、ブラックフライデーに向けたディープディスカウントやオンラインストア送料無料の販促、さらにリストラ費用までかさんだことにより大幅な減益となった。ブラックフライデーを含む11月26日(土曜日)までの四半期決算では、純利益が1.54億ドルと前年同期(2.17億ドル)から29%の減少となった。総売上高は121.0億ドルと前年同期(118.9億ドル)から1.8%増加した。既存店・売上高前年同期比では0.3%の微増だった。カナダやヨーロッパ、中国などの海外店の既存店ベースは1.7%の減少となったものの、国内店では好調なモバイルが牽引し0.9%増となった。

 同社ではブラックフライデーセールを深夜0時と前年より5時間も早く開始した。また、売上を押し上げるためテレビやスマートフォンなどのモバイル機器、映画ソフトなどを大幅に値下きした。これにより国内店の粗利益率は23.7%と、前年同期の25.0%から1.3%も低下した。

 ベストバイによると、ウォルマートやターゲットなど競合からのディープディスカウントによりテレビやコンピューターが予想外に低迷、アメリカ国内でのシェアが約1.1ポイント低下したという。また、テレビの平均価格が前年同期比で15%前後下がったことも要因としている。一方で、粗利益率はスマートフォンなどモバイルビジネスが躍進していることなどで、25.1%と前年同期の24.5%から増加している。十分なディスカウントを行わなかったことで、客足を競合店に奪われているようだ。同社のオンラインストアでは送料無料の販促を行い、イギリス店の11店を閉鎖したことでコスト高となり、営業利益率は前年同期の3.2%から1.5%へ減少した。

ベストバイ第3四半期(9月~11月期)
総売上・前年同期比: 1.7%増
純利益・前年同期比: 29.0%減
既存店・売上高前年同期比: 0.9%増(国内)

トップ画像:ブラックフライデーセール直前のベストバイ。ドアバスターではシャープ製42インチ液晶テレビがたったの200ドル(約1万5400円)で、日本でも大きな話題になった。ディープディスカウントで客数も売上も増加した。が、利益は大きく減った。

10年12月15日 - 【ベストバイ】、減収減益に既存店も減少したQ3!競合店に打つ手がないと株価が暴落?

⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。ベストバイは1年前となる12月14日、第3四半期決算(9月~11月期)を発表した直後、同社の株価は10%以上も暴落しました。それから364日後となる今日、再び10%以上も暴落しています。365日前の同社の株価は41ドル、現在は24ドル付近を推移しています。つまり1年でざっと40%の下げとなっているのです。ベストバイの株価はズルズルと滑り落ちながら、決算発表でドスンッ、ドスンッと大きく落ちる具合に下降しているのです。ベストバイの株価が落ちるのは、株主が悲観的になっているからです。何を見て悲観に思うのか?3つあります。ひとつはベストバイの競合状態です。競合店はウォルマート、そしてウォルマート以上に手ごわいアマゾン・コムです。そしてもうひとつ悲観的に思うのは、現在のベストバイのビジネスモデルのジレンマです。

⇒この1年でベストバイの商品カテゴリー売上高構成比が大きく変わっています。カテゴリー構成では、テレビなどの「コンシューマーエレクトロニクス(CE)」、ノートブックやスマートフォン、タブレットなどの「コンピューティング&モバイルフォン(C&M:以前はホームオフィスと呼ばれていた)」、ゲームや映画・音楽ソフトの「エンターティメントソフト」、白物家電の「アプライアンス」、そして「サービス」に「そのほか」の6つです。売上構成では現在、CEが35%、C&Mが40%、エンタメが13%、白物が5%、サービスが6%、その他が1%です。これまで売上の中核を占めていたCEから、スマートフォンやタブレットの売上が同社を牽引しています。問題はスマートフォンが売れると、価格比較アプリなどの利用で顧客が賢く買物をするようになり、ますますテレビなどCE商品が売れなくなります。

⇒で、好調なC&Mに投資し、モバイルストアを増やすという循環です。商品カテゴリーを既存店ベースからみると第3四半期ではCEが4.8%の減少で、一方のC&Mは8.8%増です。スマートフォン等の売上が10%近くも増加しているのです。で、スマートフォンを売ればうるほど、顧客の手のひらにアマゾン・コムの存在を拡大させるジレンマに陥っているのです。ベストバイで商品を確認して、スマートフォンからアマゾン・コムに注文する「アマゾンのショールーム化」を促進させているのです。悲観的に思う3つ目として、ベストバイの動きが鈍いことです。ベストバイは4月、今後3年~5年をかけて大型店を中心に最大10%にあたる売り場面積を縮小するという店舗縮小案を発表しました。一部不採算店の閉鎖や小型店への移転、サブリースですが、スマートフォンの普及速度から見て、縮小スピードを速めよということですね。
 先日のブラックフライデーでは、シャープ製42インチ液晶テレビがたったの1万5400円で日本でも大きな話題になりました。ディープディスカウントで客数も売上も増加したけど利益は減ったという、いわば「肉を切らしたら(自分の)骨までやっちゃった」という感じですか?

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