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AIにより借金ができるようになるという珍論

 朝のNHK「人工知能は社会をどう変えるのか AI時代の幸福論」を少しだけ聞いていました。
 その中で飛び出したのが、AIによる与信審査でチャンスが広がるというゲストの発言です。
 誰の発言かは最初から聞いていたわけではないのでわかりませんが、AIを絶賛する人、NHKから招かれる人、発言内容からいって、自分では何もできない経済評論家でしょうか。

 その発言の要旨は次のとおりです。
①人それぞれに格差があることは否定できない。
②現在、ネットには使っていい情報がたくさんあり、それらを利用して誰でもビジネスができるようになった。
③しかし、誰もが融資を受けられるわけではない。100人いれば10人で多くの人が融資も受けられない。人の審査によっているからだ。AIによる審査になれば、多くの情報、特にこんなことまでという情報が審査され融資を受けられるようになる、そういったことが現実のビジネスになっている。

 ネット情報があるからビジネスに参入できるという発想自体、終わっているし、AI審査によって、漏れていた人に融資がされるようになるって、一体、どのような思考回路なのでしょう。
 今でさえ、銀行による過剰貸付により自己破産が増えているというのに、現在、融資を受けられない人に貸し付ければ、さらに焦げ付きが増えるだけです。
 むしろ、きちんと審査すれば、さらに融資を受けられる人は減るのではないでしょうか。
 それに今までであれば融資されなかったという人が、どの情報があることによって融資が受けられるよういなるのかという部分に具体性がなく、お粗末です。

 個人ローンではない、ビジネス融資だ、という声も聞こえてきそうです。

結局、回収がすべてかもね

取立取り立て貸金サラ金銀行

 ビジネスに対する融資であれば額もさらに大きくなるわけですから、なおさら貸付は困難でしょう。リスクが高いビジネスであれば利率を高くせざるを得ない、しかし、出資法で2割を超えることはできないが故に断るという選択肢しかないわけです。保証人をつければいいということであれば、その当人では信用がないと言っているのと同じであり、むしろ保証人をつけるという方法は禁じ手です。AIとの関連性は全くありません。
銀行による過剰融資は、出資詐欺、投資詐欺を助長し、悪を肥えさせているだけということを自覚しているか

 AIでビジネスチャンスが広がるなんて、講釈たれているような人に惑わされないようにしたいものです。

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