記事

従軍慰安婦問題に関する国際世論と日本の今後の対応に期待すること

韓国従軍慰安婦問題の2015年日韓合意について、韓国が昨日、検証報告書を発表しました。

日経の記事によると、報告書は合意について「被害者の意見を十分聴かないまま、政府の立場で合意した」、「被害者が受け入れないかぎり、政府間で慰安婦問題の最終的・不可逆的解決を宣言しても、問題は再燃するしかない」と結論づけています。

昨晩、シンガポールのニュースでもこの問題が取り上げられましたが、従軍慰安婦は朝鮮半島からだけではなく中国など他のアジア諸国などからも従事していた女性がいたこと(言外に彼女たちは十分な補償や謝罪を受けていないことを匂わせています)、合意によって安倍首相が正式に謝罪をしていること、元従軍慰安婦のための基金900万USドルを日本政府が拠出し、「受け入れられない」としている元従軍慰安婦の被害者数も生存者は数十人にとどまっていることを伝えました。

また、米ウォール・ストリート・ジャーナルの記事ではさらに詳しくこの問題が取り上げられ、安倍総理自らが2013年に訪韓してパク・ウネ前大統領と公式に話し合い、2015年の合意で「電撃的な」解決を図って以来、元慰安婦やその遺族に対し、韓国の基金管理団体からすでに400万USドルが支払われていることが報道されています。

この記事についてのコメントでは、「70年以上も前の解決済の問題をまた蒸し返すのか?」という論調が多く、以前のような「日本は正しい歴史を教えず戦争被害者を無視している」という非難は少数にとどまっています。

さらに中国の新華社通信の記事もいつになく客観的で、一般の韓国人には日韓合意は「感情的に」受け入れ難いとしながらも、両政府の合意が「最終かつ不可逆的」とされていたこと、そのために日本政府が10億円の基金を拠出したことが書かれています。

従軍慰安婦問題についてはこれまで、戦時中の日本最大の汚点の一つとして世界中から非難を受けてきましたが、今回の各国の対応をみる限り、国際世論はおおかた日本の側についているとみていいと思います。この状況は安倍政権外交政策における非常に大きい成果であると高く評価します。

今回の報告書の結果に関する韓国政府の公式見解はまだ発表されていませんが、報道によると河野外相が韓国外相に対して合意遵守を粘り強く説いているところのようです。

慰安婦問題は単に日韓二国間の問題であるだけでなく、女性の人権侵害という点で、これまでも世界中から大きな注目を集めてきました。

特に北朝鮮問題が日々深刻化する中、この問題について短絡的な非難の応酬に走ることなく、国際世論を味方につけながら慎重かつ決然とした態度で対処することが政府にも国民にも求められていると思います。

あわせて読みたい

「従軍慰安婦問題」の記事一覧へ

トピックス

ランキング

  1. 1

    富田林署員エロサイト閲覧に衝撃

    赤木智弘

  2. 2

    絶望的にスマホ無知 日本の現状

    キャリコネニュース

  3. 3

    沖縄の民意無視 土砂投入に怒り

    五十嵐仁

  4. 4

    親世代と大違い 名門私立の凋落

    PRESIDENT Online

  5. 5

    パリ暴動 マクロン氏の冷酷措置

    田中龍作

  6. 6

    富裕層の贈り物はなぜ気が利くか

    内藤忍

  7. 7

    消費税 クレカ還元は金持ち優遇

    舛添要一

  8. 8

    HUAWEI排除「通信は安全」幻想に

    S-MAX

  9. 9

    賃金上昇せず 増税で景気後退か

    MONEY VOICE

  10. 10

    前原氏 バラバラ野党の現状謝罪

    国民民主党

ランキング一覧

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。