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高所恐怖症の株式市場で光る銘柄

私は業として株式売買をしていないため、特定銘柄をうんぬんすることはできません。一方、北米では自社の資金運用の一環で様々な投資を行っており、株式もその主要なる対象の一つであります。毎日、株価ボードとのにらめっこをしながらデイトレ、スウィング、長期投資、配当株投資などさまざまな組み合わせを行っていますが、何が面白くてそんなことをしているのかといえば市場の「息遣い」が分かるということでしょうか?

専門家と素人の違いとは時間のかけ方が大きいと思います。どれだけ知識があったとしても市場の先行きは市場にしかわからないのですが、市場と一定時間毎日欠かさず付き合っていると息遣いは「吸うのか、はくのか」ぐらいは分かるものです。そんな中で北米ではなく、日本の株式でずっと取り残されきたある銘柄群にそろそろスポットライトが当たるような気がしています。

それは銀行株であります。

少し前のこのブログで「かつて、銀行株は上昇相場の際には相場のリーダー役であり、チャートの原則を全く無視して一方的な上昇をする傾向が強かった」という趣旨のことを記載させていただいたと思います。一方で今回の日本の上昇相場では全くその反応を見せなかったのも銀行株でした。理由は銀行がより儲かり、成長するシナリオがずっと見えなかったからであります。

一つには史上最低の低金利時代がいまだに続いていることがありましょう。銀行株は金利が高い時にはより株価が上昇しやすく、現在のような金利水準は経営的にも楽ではないのです。

二つ目に企業の資金需要の問題があります。いくら日銀がじゃぶじゃぶにしても日本の銀行はそう簡単に顧客に融資をしません。いわゆる優良貸出先が限定され、担保が明白な不動産絡みの融資に走ってしまいます。例えば数年前の相続税対策のアパート建築ラッシュ等は典型的な例でしょう。

三つ目にそれでも銀行マンの給与は高い、ということでしょうか?給与の高い行員を山のように抱え、大学の新卒の就職大口安定受け入れ先として君臨してきました。結局、コスト高の経営をずっとして来ましたが、それでも儲かっていたし、三菱UFJなどは2年ぐらい前に「利益が1兆円を超えると世間の目が…」という頭取のコメントがインタビュー記事に載ったこともありました。つまり温室でぬくぬくした環境があるとも言えます。

ところが銀行も待ったなしの状況がやってきました。一つには仮想通貨が市場を席巻し5年、10年後にどんな嵐が来るのか、読みにくくなったことがあります。もちろん、ICO(イニシャルコインオファリング)などという正しいのかよくわからない目論見書を武器に仮想通貨で資金調達し、調達した企業はそれを通常通貨に変えて資金使途に充てる、という流れはこれがどれだけ支持されない手法だとしてもそれで資金が集まり、機能している点は金融機関にとっては脅威でしょう。

また、最近相次いで発表されたメガバンクのリストラプランは銀行のあり方を根本から見直す時期に来たとも言えそうです。今までは日本のガラパゴスの一つである財布が立つほど現金を持ち歩く現金主義が銀行の存在をサポートしていました。しかし、徐々に非現金化の傾向は強まっています。となればATMや一等地にある銀行窓口の存在価値が薄れるということでしょう。(ATMには当然一定額が入っていてそれを管理するコストは大きいものなのです。)ここバンクーバーでも銀行の支店が少しずつ減ってきています。窓口業務のボリュームが減っているのでしょう。それは銀行にとってコストカットの大きな助けとなります。

言い換えればキャッシュレスの時代は銀行にとってコスト削減ができるまたとないチャンスであるともいえるはずです。

ここにきてもう一つ、欧米の金融政策が利上げを含む平常金融政策になっているのに日本だけ全然浮上しない金利というのも「おかしい!」という声が出てくるかもしれません。言い換えれば金利がこれ以上下がることもないとも解釈でき、それならば金融機関にとって経営のインパクトがある金利の一層の低下はないのかもしれません。つまり金融機関にとってプラスなのでしょう。

このあたりを勘案すると取り残されてた金融株にスポットが当たってもおかしくはないと思っています。もちろん、株のことは株に聞け、ですのでこれ以上何も申し上げられませんが、世の中の動きから推察する業界のピクチャーも市場に参加することで感じるものがある、ともいえるのでしょう。

では今日はこのぐらいで。

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