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- 2017年12月26日 12:12
「第13回日中共同世論調査」結果
2/3日中関係の重要性をどうみているか
日中関係を「重要」だと考える人は両国民で約7割いる。「重要」と考える理由では、日本人の半数以上が「アジアの平和と発展には日中両国の共同の協力が必要だから」を選んでいるが、中国人では「重要な隣国だから」や「中国の重要な貿易相手だから」と考える人が多い。【日中関係は現在重要か】
日中関係と対米関係の重要性、親近感
日中関係と対米関係の重要性を比較すると、日本人、中国人ともに「どちらも同程度に重要」と考える人が4割以上で最も多いが、中国では「中米関係の方が重要」と考える人も4割程度おり、「どちらも同程度に重要」に並びかけている。また、日中双方に対する親近感と米国に対する親近感を比較すると、日本人では「米国により親近感」を覚える人が半数を超えるが、中国人では「どちらにも親近感を感じない」という人が46.7%で最も多い。中国や日本にそれぞれより親近感を覚えるという人は、日中双方でそれぞれ1割に満たない。
【日中関係と対米関係の重要性】
【相手国と米国のどちらに親近感を覚えるか】
日中関係と対韓関係の重要性、親近感
日中関係と対韓関係の重要性の比較では、両国民ともに「どちらも同程度に重要」が昨年同様最も多い。しかし、中国人では、「中韓関係がより重要」が大幅に減少し、調査開始以来初めて「中日関係がより重要」の方が多くなった。親近感の比較では、「どちらにも親近感を感じない」という人が両国民で最も多い。中国人では「韓国により親近感を感じる」という人は2割を維持したが、昨年から大きく減少した。
【日中関係と対韓関係の重要性】 【相手国と韓国のどちらに親近感を覚えるか】
最も自国との関係が重要な国
自国の将来を考える上で、世界の中で最も重要な国であると判断したのは、日本人では「アメリカ」が最も多く6割を超え突出している。中国人では「ロシア」が最も多く、「アメリカ」を上回っている。中国や日本が重要だと考える日本人、中国人はそれぞれ1割程度である。【最も自国との関係が重要な国】
日中関係向上のために有効なこと
日本人、中国人ともに日中関係向上のためには「両国政府間の信頼向上」や「首脳間交流の活発化」など、政府間レベルの信頼関係強化が有効だと考える人が多い。【日中関係向上のために有効なこと】
安定した平和な秩序のため、新たな協力関係を構築すべきか
日本人の6割、中国人の7割が、安定した平和な秩序のため、日中両国はより強い新たな協力関係を構築すべきだと考えている。【安定した平和な秩序のため、新たな協力関係を構築すべきか】
相手国への訪問についての認識
中国へ「行きたい」という日本人は29.9%にすぎず、7割が「行きたくない」と回答しており、この傾向は昨年と比べ変化はない。これに対し、中国人では44.2%の人が日本へ「行きたい」と答えて、昨年をさらに上回っている。訪問を希望する理由としては、両国で「景勝地や観光地への訪問」が最も多いが、中国人では「買い物」を挙げる人が6割近い。【相手国へ行きたいか】
民間交流に関する日中両国民の意識
日本人の約4割、中国人の5割超がこの一年間の日中の民間交流を「活発ではなかった」と判断している。民間交流が日中関係を進める上で「重要である」と考える人は、日本人では6割、中国人では7割を超えている。民間交流を進めるべき分野としては、日本人では「留学生の相互受け入れ」と「両国関係の改善や様々な課題解決のための民間対話」が多い。中国人では「メディア間の交流」が最も多い。【民間交流の重要性】
日中関係と歴史問題の関係
中国では、「歴史問題はほとんど解決しておらず、日中関係にとって決定的に大きな問題」だと考える人が56.3%と最も多く、昨年(47.8%)を大きく上回っている。これに「ある程度解決したが依然大きな問題」の30.9%を加えると9割近くが、今なお大きな障害だと考えている。日本人でも6割超は同様に考えている。日中関係と歴史問題の関係について、日本人では「日中関係の状況に関わらず、歴史問題を解決することは困難」という悲観的な見方と「日中関係が発展するにつれ、歴史問題は徐々に解決する」という楽観的な見方が、それぞれ3割近くで拮抗している。一方、中国人では「歴史問題が解決しなければ日中関係は発展しない」と、歴史問題解決を日中関係発展の条件とする人が51%と半数を超えている。
解決すべき歴史問題として、日本人は、「中国の反日教育や教科書」を問題視する人が7割を超えているが、日本自体の問題を選択する人も3割程度みられる。中国人では、日本側の歴史認識を問題視し、その改善を求めている人が多く、その割合も昨年から増加している。
【歴史問題は日中関係の障害か】
【日中関係と歴史問題】
【歴史問題で解決すべき問題】
軍事的脅威に関する認識
自国にとっての軍事的脅威を感じる国が「ある」と感じている人は、日本人では80.5%と8割を超えている。中国人では59.1%と6割近いが、昨年からは14ポイント減少している。軍事的脅威を感じている人にその具体的な国を挙げてもらうと、日本人の89.2%と9割近くが「北朝鮮」を挙げている。2番目に多いのは「中国」だが、昨年の66.6%から45.3%へと21ポイント減少している。これに対し、中国人では「日本」が67.6%で昨年からは8ポイント減少したものの、依然として最も多く、「米国」の65.7%が続いている。中国で「北朝鮮」に軍事脅威を感じている人は13.1%(昨年11.8%)にすぎず、「韓国」の方が25.6%(昨年20%)の方が多い。
日本人が中国に対して軍事的脅威を感じる理由では、「日本の領海侵犯」が70.1%と最も多いが、「尖閣諸島や海洋資源で紛争があること」に加え、「南シナ海での強引な姿勢」を挙げる人も6割を超えている。中国人が日本に対して軍事的脅威を感じる理由では、「日本は米国と連携し軍事的に中国を包囲しているから」を挙げる人が79.5%(昨年69.4%)と最も多い。
【軍事的な脅威だと感じる国・地域はあるか】
【軍事的脅威を感じる国・地域】
日中間での領土をめぐる軍事紛争の可能性
日中間での尖閣諸島をめぐる軍事紛争について、日本人では「起こらないと思う」が37%で最も多く、「わからない」も35.2%である。これに対して中国人では「起こると思う」が53.3%と昨年同様に半数を超えているが、昨年からは9ポイント減少し、逆に「起こらないと思う」が増加している。日中両国の領土をめぐる対立に関して、日本人では「両国間ですみやかに交渉して平和的解決を目指す」べきと考える人が46.4%で最も多い。中国人では「領土を守るため、中国側の実質的なコントロールを強化すべき」べきと考える人が67.5%と最も多いが、「両国間ですみやかに交渉して平和的解決を目指す」べきと考える人も昨年よりも増加し、55.3%と半数を超えた。
偶発的な軍事衝突を避けるためのホットラインの設置については、日本人の6割、中国人の7割がその必要性を認識しているが、これを早急に実現すべきと捉えている人は中国人の方が多い。
【日中間で軍事紛争は起きるか】
【領土問題をどう解決するか】
【日中間連絡メカニズム設置を実現すべきか】
北東アジア安全保障の多国間枠組み
北東アジアの安全保障を議論する多国間枠組みの必要性について、日本人の4割近く、中国人の5割近くが「必要である」と考えている。ただ、日本人の半数は「わからない」と回答している。多国間枠組みの参加国については、日本人では日中韓が参加すべきと考えている人が8割以上いる。中国人では自国の「中国」以外では、日・露・米・韓が4割から5割で並んでおり、「六者会合」の枠組みを意識している人が多い。
【北東アジア安全保障の多国間枠組みの必要性】
【北東アジア安全保障の多国間枠組みの参加国】
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