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アングル:米税制改革、勝ち組セクターはどこか

[ニューヨーク 19日 ロイター] - 米議会下院が税制改革法案を可決し、近く法案が成立する見通しとなった。UBSの株式ストラテジストの試算では、法人税率の35%から21%への引き下げによりS&P総合500種株価指数構成企業の利益は9.1%押し上げられる見通しだが、ほかにも海外利益に対する1回限りの減税措置や、業界固有の措置もあるため、産業分野ごとに影響は異なってきそうだ。

アナリストによると、通信、輸送、小売り、銀行業界が最も恩恵を受ける一方、ハイテクなどの分野への影響はプラス一色とはいかないようだ。

以下に代表的な分野への影響をまとめた。

◎ヘルスケア

サービスに特化し、国内事業中心のヘルスケア企業は減税の恩恵を受けそうだ。

みずほによると、最も恩恵が大きそうなのは病院運営のユニバーサル・ヘルス・サービシズ<UHS.N>や臨床試験のクエスト・ダイアグノスティクス<DGX.N>、医薬品卸売りのカーディナル・ヘルス<CAH.N>など。

一方、JPモルガンのアナリスト、クリス・ショット氏によると、大手製薬会社は既に、調整後の税率が20%台前半となっているが、それでも海外利益の本国還流に対する減税によって恩恵に預かれそうだ。

ショット氏によると、ファイザー<PFE.N>の海外利益は1600億ドル、メルク<MRK.N>は700億ドルで、特にそうしたメリットが大きい。

◎銀行

税率引き下げによる最大の勝ち組は銀行になると見られている。ウェルズ・ファーゴの分析によると、S&Pの主要セクターのうち、実効税率が最も高いのは金融機関の27.5%だからだ。

ゴールドマン・サックスのアナリスト陣によると、大手米銀の1株当たり利益は減税で平均13%増加する見通し。最も大幅に増えるのはウェルズ・ファーゴ<WFC.N>とPNCファイナンシャル・サービシズ・グループ<PNC.N>だという。

減税によって景気が押し上げられ、貸し出しが増えて金利が上がれば、銀行には間接的にもプラスとなりそうだ。

◎ハイテク

ハイテク企業は減税による恩恵が他の産業に比べて小さいと予想されており、UBSによると利益の増加は5.3%にとどまりそうだ。

UBSの試算では、半導体企業は税制改革全体によって利益が3.3%減少する見通し。ウェルズファーゴのアナリスト陣は最近のノートで「多くの半導体企業は大きく海外展開しており、実効税率は比較的低い。米国の税制が変わればこうした企業には潜在的なリスクになる」と指摘した。

大手ハイテク企業に期待できそうなのは、米国に還流した海外利益を自社株の買い戻しに活用し、1株当たり利益を押し上げる道だ。UBSは自社株買い戻し効果が大きそうな企業として、シスコシステムズ<CSCO.O>とクアルコム<QCOM.O>を挙げた。

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