- 2017年12月16日 11:15
"良かれ良かれ"で子供を壊す母の共通点5
2/2▼迷宮母の特徴4:「『まっ、いっか』がない完璧主義母」
このタイプの母は、我慢強く、他人への気配りにもたけている「良い人」である。しかし、その反面「完璧ではないわが子」を承認することができず、その結果、親子で出口の見えないトンネルの中でさまよう恐れがある。
例えば、テストで子どもが98点を取ったとして「あと2点で満点だったのに!」と小言を言うか、「すごいね、高得点じゃん!」と言うか。これは大きな違いである。前者の母はきっと、「98点という現状に満足せず、もっと上の100点を目指せ」ということを伝えたいのだろう。やはり「良かれ」と思ってあえて辛口評価をするのだが、いつもネガティブな評価だと、子どもを萎縮させてしまう。
完璧主義母は減点法で採点しがちなので、まずは自分自身を加点法で採点する癖をつけよう。自身とわが子の「ありのまま」をほんの少し、認めるだけでも生きやすさは変わる。
▼迷宮母の特徴5:「人生を楽しめていない母」
自分自身の人生を楽しんでいる母は自分のことを信じている。私の友人の名言に「親にできることはただひとつ、信じることだけ」というものがある。彼女は最近、めでたくおばあちゃんになり、名実ともに「母卒業」となった。そして親業を振り返ってこう言った。
「親にできることって、実は少なくて、もしかしたらこれだけかも。『親にできることはただひとつ、わが子の決断を信じること』」
■子育てに苦しむ母へ「横で比べず、縦で比べよ」
私はこの発言の意味を、「自分を信じているから、自分が育てた子の選択も無条件に信じられる」ということだと理解した。自分自身への信頼から母子の信頼関係が生まれ、子どもの自立を促すことになるのだろう。
しかし、ふだんから「人生を楽しめていない母」は自分だけでなくわが子を信じる気持ちが足りないため、子どもに何らかの問題が発覚するや否や、その不安をいつまでも抱え込んで、子どものやることなすことすべてに口出しをする。良かれ、と思って。
こういうタイプの母は、子どもに執着するのをやめ、まずは自分の好きなことを見つけて、人生を楽しむことだ。不安を数える時間を減らし、自分の人生を充実させる。そうすれば、おのずと子育てにもポジティブに向き合えるはずだ。
▼他の子と比較して、一喜一憂しない
以上、5つの特徴は、母自身の「不安神経症」が原因になっているように感じるが、彼女たちが一方的に悪いわけではない。
前述したとおり、わが国は子育てのしにくい環境にある。真面目な母ほど、子育てをしているうちに追い詰められてしまう。そうして子育てに苦しんでいる母には、以下のことを強くお勧めしたい。
「横で比べず、縦で比べよ」
これは私が尊敬する、ある中高一貫校の校長先生からうかがった言葉だ。この言葉には次のような意味がある。
「もし、子育てで悩んだら、お母さんはわが子を偏差値、成績、運動神経、体格……。そういう同級生やら、ご近所やら年齢やらの『横』と比べずに、去年と今年のわが子、3カ月前と今のわが子、昨日と今日のわが子というように、わが子自身の『縦』の成長で比べなさい」
わが子のことだけを考えているはずなのに、同時に「横」が気になると、その瞬間にわが子の「縦」を見失う。これは母自身にも言えることで、子どもの成長を焦る前に、自身の成長を縦で比べてみよう。自分の縦をしっかりとコントロールすることが、子育ての迷宮に入り込まないカギになるはずだ。
(エッセイスト、教育・子育てアドバイザー、受験カウンセラー、介護アドバイザー 鳥居 りんこ)
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