- 2011年12月10日 07:00
「自主避難者」への賠償責任のあり方について、ヒューマンライツ・ナウの要請書をメモ
自主避難、賠償額は8万円=子ども、妊婦は40万円―原発紛争審
時事通信 12月6日(火)16時50分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111206-00000110-jij-soci
東京電力福島第1原発事故の賠償範囲を検討する原子力損害賠償紛争審査会(会長・能見善久学習院大教授)は6日の会合で、避難指示などが出ていない地域から自主的に避難した住民への賠償額を一律8万円とする新たな賠償指針を決めた。放射線による不安や影響が大きい18歳以下の子どもと妊婦については40万円と認定した。
対象は福島市、郡山市など、これまで賠償の対象地域とされてこなかった福島県内23市町村の住民。避難せず住み続けていた滞在者についても「被ばくへの恐怖や不安は無視できない」として、自主避難者と同額を賠償する方針を決めた。
自主避難者らの賠償指針策定は初めて。ただ、賠償額や対象区域の根拠は不明瞭で、傍聴した被害者らから「実費で賠償しろ」などの怒号が飛び交い、会合は一時騒然とした。
能見会長は会合後の記者会見で「金額が少ないという不満があるのは当然だが、実費の賠償は請求側にとって負担になるし、ある程度共通の損害としてこの金額にした」と指摘。今後、対象区域を拡大する可能性にも言及した。
自主避難者にも賠償をする、ということには一応胸をなで下ろしましたが、いかんせん内容が残念。東日本大震災:福島第1原発事故 自主避難賠償、避難者から不満の声 /福井
毎日新聞 12月7日(水)13時47分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111207-00000202-mailo-l18
◇「自治体で線引き」「なぜ8万円」
福島第1原発事故で自主避難した人に対する賠償指針が示された6日、福井県内に避難する人からも「なぜ自治体で線引きするのか」「なぜ8万円?」などと不満や疑問の声が上がった。
賠償の対象は、自宅のある市町村単位で決められた。福井市内で妻と高校生の長女と暮らす元美容院経営、佐藤正則さん(44)は、福島県会津若松市から避難してきた。だが、同市の市境で線が引かれ、対象外となった。「国にはもともと期待していないが、自治体の区分けで決めることがナンセンス。そもそも放射能が自治体の線引きでよけてくれるわけではない」と憤る。
一方で、故郷を思い、「自分は福井で生活をさせてもらっているからまだいいが、地元を出られない人たちは風評被害で農業も観光もだめになった。向こうに住んでいる人たちは何とかしてあげたい」と話した。
福井への避難者を支援する団体のアドバイザーを務める川崎葉子さん(61)は、警戒区域の双葉町から一家4人で坂井市丸岡町に避難している。19歳以上が8万円という額について、「多ければいいという話ではないが、『少ないな』という印象。8万円という中途半端な数字を出した根拠を示してほしい」と話した。
自治体で線引きって、実態がわかってない杓子定規な対応の典型ではないでしょうか。
「自治体の区分けで決めることがナンセンス。そもそも放射能が自治体の線引きでよけてくれるわけではない」げに、正論です。
一律8万、18歳以下と妊婦は40万ぽっきりで追加無し?なんとまあけちくさい、はしたガネの手切れ金ですこと。
賠償金額としても決して十分とは言えないし、金額をこうして一律に決めたのは「実費の賠償は請求側にとって負担になる」から、とは大きなお世話、なんとも恩着せがましいですね。
この発表に先立ち、12/1にヒューマンライツナウから、いわゆる「自主避難者」への賠償責任のあり方について、要請書が出されていますのでメモ、リンクを張っておきます。
自主避難者への賠償はかくあるべきと私も同意します。要点のみを抜き出しますので全文はリンク先でどうぞ。
◆Human Rights Now
いわゆる「自主避難者」への賠償責任のあり方について
http://hrn.or.jp/activity/area/cat147/post-127/
国が行う被災者支援で、被災者切り捨てと思えるような不誠実な態度は嫌と言うほど見てきましたが、こちらが批判しなくてもすむような納得と満足のいく対応って、今までにあったでしょうか?1.対象地域について
審査会は、「自主的避難等対象区域」を設定するとするが、賠償を認めるべき対象地域は、少なくとも自然放射線を除く年間被ばく量が1ミリシーベルトを超えるすべての地域を包摂すべきである。
公衆被ばくの実効線量限度1mSv/年という国際基準に照らせば、これを上回る放射線汚染下において、住民が健康被害を回避するために避難することは正当。
2.賠償の期間について
除染等により、自然放射線を除く年間被ばく量が1ミリシーベルトを下回るまでのすべての期間の損害を対象とすべきであり、事故から一年などという区切りはすべきでない。
3.賠償すべき損害額について
避難者に対しては避難指示を受けた者と同様、避難に要するすべての費用・損害の賠償が認められるべきであり、今後避難する人も同様とすべきである。滞在者に対してもその地域で暮らすことに伴う損害に対する相当の賠償がなされるべきである。
どうしてこの国は最初から被害にあった人々の立場に立ってものを考える能力が欠如しているのでしょう?



