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ECBは予想通りの連続利下げで政策金利を1.00%に利下げ…一方で量的緩和の市場期待は大きく裏切りユーロ安へ

Euro Slides After Draghi Says Didn’t Signal More Bond Purchases

12月8日にECBは政策金利を0.25%利下げして1.00%にしました。利下げ自体は市場予想通りでしたが,包括的な欧州危機対策としての国債買い入れ拡大やIMFへの融資案については否定的な立場を取りました。せっかく連続で利下げしたのだから欧州版QEを始めるチャンスだったと思いますが…ユーロ圏の先行きの経済成長に対しても悲観的な見方を示したのにややチグハグな対応だとの印象を受けました。イタリア出身のドラギECB総裁は思ったよりドイツ寄りのタカ派のようです。

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各国政府と欧州議会の合意を必要とする部分があるため,EFSF(欧州金融安定ファシリティ)やESM(欧州安定メカニズム=欧州版IMF)に機動力がないのはこれまで証明されてきました。記者会見では,事実上「ギリシャはECBよりEFSFとESMに頼ってくれ。」と言っていることになりましたから,これは一種のドラギ・サプライズと言えましょう。ECBの役割を再定義して本来のマンデートに立ち返らせるような対応では,ユーロは行くところまで行くしかないと思いますね。

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なお,会見のトランススクリプトは,ECBのホームページのここ にあります。
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最後に,量的緩和に効果がないと言われ続けながらも,徹底した金融政策で踊りまくった福井俊彦前日銀総裁の記者会見での対照的な言葉を上げておきましょう。
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https://twitter.com/#!/tfukui_bot/statuses/145020790444802048
これまでの量的緩和には、金融市場における不安感の吸収、それから経済の下支え効果─特にデフレ・スパイラルに経済が落ち込むことを防ぐという意味での下支え効果─が明確に存在したと我々は考えている(2003/4/30)


https://twitter.com/#!/tfukui_bot/statuses/145020929192374273
我々は、量的緩和という枠組みの中で、基本的に流動性を多めに供給しながら、その緩和効果を末端に十分及ぼしていく、そのために、効果の波及径路というものをしっかりさせていきたいと考えており、こうした考え方は、いささかも変わらない(2003/4/30)

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