- 2017年12月13日 10:22
収入・資産がある人は保険料を多く負担してもらう。社会保障を誰もが安く利用できてしまうのはおかしい - 「賢人論。」第49回岸博幸氏(中編)
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高齢化問題に対して国民が危機感を持っているように見えない
みんなの介護 しかし、そういう“正論”を主張すると選挙に不利になる…というのは、選挙 につきもののジレンマですね。
岸 残念ながら、それを解決する明確な解を私は持っていないのですが…。もしかしたら、本当に深刻な財政危機を一度経験してみない限り国民はわからないし、政治家もはっきりものを言うようにならないのかな、と思います。
みんなの介護 私たちは社会福祉に恵まれすぎ、“平和ボケ”してしまっているのかもしれません。
岸 “平和ボケ”だし、政府の“支援ボケ”になっている部分はあるのかな、と個人的には思います。どこかで危機が来ない限り目が覚めないのかもしれません。
日本はこれから、どんどん厳しい状態になっていくのに、それにも関わらず、みんなボーッとしているんですから。
みんなの介護 ニュースなどでも高齢化問題は繰り返し取り上げられてきましたが、まだ「まずい状況なのかも?」と気付かない人は多いのでしょうか?
岸 そんな風にみんなが危機感を持っているようには見えないですね。普通に生きていれば、あまり深くは知られていない問題だと思いますよ。それは「知らない方が悪い」というだけの話ではなくて、政府の側も悪いんです。これだけ大きな問題をわかりやすく説明してあげないんですから。
例えば、役所の審議会の文書などは無意味に難しいでしょう。公の仕事に携わっていたり、政策の基礎知識がある人間ならその内容を理解できますけれども、一般の人には普通、わからないですよ。
私は先ほど「年金は10年で元が取れます。その分は公費で埋め合わせています。だから年金は持続性がない制度なんです」と年金制度について説明しました。役所はそういう風に、誰にでもわかりやすく言ってはくれないんですよ。
みんなの介護 岸さんのような見識ある方が、テレビやネットなど身近なメディアで解説してくださると、私たちには助かります。
岸 みんな、情報発信するときはそういうことを心がけましょう、と言いたいですね。残念ながら、そういう部分はなかなか変わりにくいところなんですけれど。



