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陸山会が2010年も公金(立法事務費)の迂回献金受領による私物化

(1)旧「新生党」当時の立法事務費を含む政治資金を受け取っていた政治団体「改革フォーラム21」が一昨年(2009年)に政党支部を迂回して違法に小沢一郎氏の資金管理団体「陸山会」に寄附していたことが、昨年(2010年)11月末に発覚したことは、すでに紹介した。

その違法な迂回資金によって、陸山会は、小沢一郎氏からの借金を返済していたことも判明した。

また、小沢一郎氏の実質的財布だった「改革フォーラム21」の繰越金が約7億円なのに預金金利ゼロなのは異常であることも指摘しておいた。

そして、今年月上旬に、その迂回献金が政治資金規正法違反であるとして刑事告発したことも紹介しておいた。

(2)一昨年(2009年)と少し異なるところがあるものの、「改革フォーラム」は昨年(2010年)も同じ手口で陸山会に迂回献金していたことが先日判明した。

以下は、私のコメントが紹介されたマスコミ報道である。
(報道が3回なされているのは、政治資金収支報告書の公表(公開)時期が異なるからである。)
産経新聞2011.11.25 05:07
小沢氏政党支部へ1億円 旧新生党資金「私物化」 参院選資金か

 民主党の小沢一郎元代表(69)が代表を務める民主党岩手県第4区総支部が7月に参院選のあった昨年、旧新生党の資金が備蓄されている政治団体「改革フォーラム21」(東京都千代田区)から1億円の寄付を受けていたことが24日、分かった。民主党候補の選挙資金に使われた可能性がある。旧新生党には多額の公金が投入されており、識者からは「(解散した)政党資金の私物化」との批判が出ている。
 岩手県選挙管理委員会が公表した昨年分の政治資金収支報告書の要旨で判明した。これによると、同支部は改革フォーラム21から1億円、小沢氏の関係政治団体「誠山会」(解散)から約9500万円の寄付を受領。その後、同支部から約2億円が「寄付・交付金」として支出されている。公表されたのが要旨のため、支出先や支出時期は不明。
 改革フォーラム21は平成21年の衆院選にあたっても同様に3億7千万円を同支部に支出。この際は小沢氏の資金管理団体「陸山会」に全額を移動後、小沢グループなどに属する民主党候補91人に計4億4900万円が選挙資金として配られている。改革フォーラム21の1億円については今回の参院選にあたり、同様の手法がとられた可能性がある。
 政治資金規正法では、政党や政党支部などを除く政治団体が、別の政治団体へ年間5千万円を超えて寄付することを禁じている。いったん民主党の支部に入金後、陸山会に移動させる手法は「迂回(うかい)献金」にあたるとして、市民団体「政治資金オンブズマン」(大阪)のメンバーらが今年2月、小沢氏と21年当時の会計責任者だった平野貞夫元参院議員を東京地検に刑事告発している。
 小沢氏が代表幹事を務めた新生党は平成6年12月、新進党移行のため、立ち上げから1年5カ月で解散。党本部と支部に残っていた約9億2千万円が改革フォーラム21に移された。うち約5億円は国から党に支給された「立法事務費」だった。20年には約6億9千万円の残高があったが、21年の衆院選にあたり3億7千万円を支出。22年1月当初は、まだ約3億2千万円が備蓄されていた。
 小沢氏をめぐっては、党首を務めた自由党が15年9月、民主党との合併に伴い解散した際にも、約13億6千万円の資金を政治団体「改革国民会議」に寄付。西松建設の違法献金事件の公判では検察側から「小沢議員の財布の一つ」と指摘を受けるなど問題視されていた。
 政治とカネに詳しい神戸学院大の上脇博之教授(憲法学)は「解散後の政党の資金が私物化されており、公金の使い道として不適切と言わざるを得ない。仮に衆院選のときと同様、選挙に使われていたとするならば、再び問題となるだろう」としている。
 産経新聞は小沢氏の事務所と、改革フォーラム21の代表を務める民主党の川島智太郎衆院議員に寄付の経緯などを聞いたが、24日夜までに回答はなかった。
産経新聞 11月26日(土)7時55分配信
小沢氏支部、献金迂回か 寄付当日に陸山会へ 旧新生党1億円

 民主党の小沢一郎元代表(69)が代表を務める民主党岩手県第4区総支部が昨年7月の参院選にあたり、旧新生党の資金がプールされている政治団体「改革フォーラム21」から1億円の寄付を受領していた問題で、同支部が寄付を受けた当日、小沢氏の資金管理団体「陸山会」に同額を寄付していたことが25日、分かった。政治資金規正法の規定では、改革フォーラム21から陸山会へ直接1億円を寄付することはできず、同支部を迂回(うかい)させた可能性が浮上した。
 岩手県選挙管理委員会が25日開示した政治資金収支報告書によると、同支部は昨年6月24日の参院選公示直前にあたる同月18日、改革フォーラム21から1億円の寄付を受領。同日中に全額を陸山会に移した。
 改革フォーラム21代表で、小沢氏元秘書の川島智太郎衆院議員(民主)は25日、産経新聞の取材に「参院選に使ってもらおうと寄付をした」と回答。1億円は陸山会を通じ、参院選の民主党候補に分配された可能性がある。
 規正法では、政党や政党支部などを除く政治団体が、別の政治団体へ年間5千万円を超えて寄付することを禁じている。改革フォーラム21から陸山会に1億円を直接移動すると同法に抵触するため、除外規定のある政党支部を経由させたとの指摘があがっている。
 同支部は平成21年の衆院選にあたっても、改革フォーラム21から3億7千万円を受領。その翌日に全額を陸山会に寄付しており、市民団体「政治資金オンブズマン」(大阪)のメンバーらが今年2月、規正法で定める上限規制に違反するとして、小沢氏と21年当時の会計責任者だった平野貞夫元参院議員を東京地検に刑事告発している。
 政治団体間の寄付の上限規制は、16年の日本歯科医師連盟による自民党旧橋本派への1億円ヤミ献金事件を受けた法改正で盛り込まれ、違反した場合、1年以下の禁錮または50万円以下の罰金が科される。
 政治とカネに詳しい神戸学院大の上脇博之教授(憲法学)は「政党支部がトンネルとして使われたことは寄付の日付から見ても明白。上限規制を超える脱法的な献金の疑いが強く、規正法に抵触する恐れがある」と指摘している。
産経新聞2011.11.30 22:41
小沢氏側、新人19人に1億2500万円 参院選で配分、旧新生党資金か

 民主党の小沢一郎元代表の関係政治団体が、旧新生党の資金がプールされている政治団体「改革フォーラム21」から1億円の寄付を受けていた問題で、小沢氏の資金管理団体「陸山会」が、昨年7月の参院選で、民主党公認や推薦の新人19人側に、計1億2500万円を選挙資金として分配していたことが30日、公表された政治資金収支報告書で分かった。
 陸山会の収支報告書などによると、同会は昨年6月18日、改革フォーラム21から小沢氏が代表の「民主党岩手県第4区総支部」を経由する形で1億円を受領。その3日後から、各陣営に各500万円ずつを選挙資金として分配した。
 資金の流れから、立法事務費など多額の公金を含んだ旧新生党の資金が原資となったとみられる。
 新人はいずれも選挙区から出馬。苦戦が伝えられた北海道選挙区の徳永エリ氏には追加で2千万円を支援。大阪選挙区で2議席を狙い、小沢氏が出馬要請したタレントの岡部まり氏には1500万円を渡した。
 小沢氏は当時、鳩山内閣の総辞職に合わせ党幹事長を辞任しており、「一兵卒」ながら巨大な資金力を背景に候補者を支援。だが、菅直人首相(当時)の消費税率引き上げ発言で“逆風”となり、19人のうち当選は3人だけだった。
 平成21年の衆院選では、旧新生党の資金3億7千万円が引き出され、陸山会を通じ候補91人側に4億4900万円が分配されており「政党資金の私物化」と批判を受けていた。
 神戸学院大の上脇博之教授(憲法学)は「立法事務費は国会での立法活動を支援するために支給された公的資金であり、小沢氏の影響力を強めるため選挙で使われたのであれば、流用と言わざるを得ない」としている。
(3)2009年のときには、違法な迂回献金が衆議院議員総選挙で小沢グループの候補者に配られ、2010年の時には、同じく違法な迂回献金が参議院通常選挙で小沢グループの候補者に配られようだ。

違法な迂回献金という点では、全く同じ手口である。

原資も立法事務費という公金が含まれている点で同じである。

つまり、公金が小沢氏の政治力を発揮するために連続して私物化されたことになる。

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