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NTTドコモを守る27歳社長の「起業哲学」

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■セキュリティ市場は東京五輪で1兆円に

【田原】いま契約しているのは何社くらいですか。

【大野】社数は非公開ですが、公表できるところでいうと、NTTドコモやSBI証券のサイトを守ったりしています。サイト数だと4000超ですね。

【田原】国内の会社が400万社あるとしたら、0.1%。まだ少ない。

【大野】会社数とサイト数は同じではありませんが、どちらにしてもまだまだです。上場企業のセキュリティ関連の支出のうち、ネットワークやPCのセキュリティが90%で、Webサイトは10%にすぎないというデータもあります。

【田原】普及率が0.1%だとすると、市場はこれから伸びますね。将来はどれくらいになりそうですか。

【大野】日本ではオリンピック前までに1兆円を超えるといわれています。さらに世界のマーケットを狙っています。今年中には海外展開する予定で、まずはアジアからですね。

【田原】将来性がある市場だと、大手の参入も相次ぐんじゃないですか?

【大野】セキュリティの精度は攻撃のデータをどれだけ蓄積しているかに大きく左右されます。その意味で、いま国内トップの約4000サイトを守っている私たちは非常に有利。大資本が入ってきても、そう簡単に負けるとは思いません。

【田原】資料に、将来はIoTセキュリティも視野に入れているとありました。IoTも危ないですか。

【大野】たとえばウェアラブル端末で脈拍などの情報を取得して、ネットを介して情報を分析して、薬の指示を出すシステムがあったとします。そのネットワーク部分が攻撃を受けると、間違った薬が投与されて死者が出るかもしれない。ほかにも自動運転など、IoTが普及するにつれてシステムに人の命を委ねる場面は増えてくるはず。通常のアクセスとの差分を検知して遮断するというコンセプトはWebサイトもIoTも同じなので、私たちの技術が転用できるかどうか、いま研究中です。

【田原】最後に1つお聞きします。大野さんはマーケティング支援から始まって、環境事業、お弁当屋、そしていまセキュリティと分野をガラッと変えてきた。大野さんはきっとゼロイチが好きなタイプだと思うけど、いまの事業が軌道に乗ると、また別のことをやりたくなるんじゃない?

【大野】ゼロイチが好きだというのはたしかですね(笑)。でも、それ以上に大切なのは、世の中に必要なことができているかどうか。きれいごとではなく、世の中にとって必要なことができていることが私にとっても気持ちいい状態です。日本のセキュリティ対策は遅れているので、その市場を活性化させることが必要。私自身もワクワクしています。

■大野さんから田原さんへの質問

Q.日本人は“守る”意識が希薄なのでは?

日本人は昔から防御する発想が希薄です。象徴的なのは零戦。零戦が速かったのは、機体のボディを厚くしなかったから。性能はいいけど、被弾すると簡単に落ちてしまう。鉄板を厚くして人命を優先させた米国とは、発想が違うのです。

日本人の考え方は、当時から変わっていません。たとえば原発。事故が起きない前提だったから、避難訓練をほとんどしなかった。避難訓練をすると、「やはり危ないのか」といわれるから守りを放棄した。テロから国民を守る共謀罪も、マスコミは「プライバシーが」といって反対した。共謀罪は問題が多いと思いましたが、日本人が“守る”意識に欠けていることはたしかでしょう。

田原総一朗の遺言:防御軽視の姿勢を変えろ!

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