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星由里子 50年経って判明した若大将の不機嫌ラブシーン真相

【11作品でマドンナを務めた星由里子】

 シリーズ誕生から56年を経ても色褪せない青春映画の金字塔、“若大将シリーズ”。加山雄三演じる若大将の学生生活を描いた『大学の若大将』(1961年)から『リオの若大将』(1968年)まで11作品にマドンナ・澄子役で出演した星由里子(73)が、当時の思い出を振り返る。

 * * *
 マドンナ・澄子を演じさせていただいた若大将シリーズは、まさに私の青春でした。今でも鮮明に覚えているのは、『エレキの若大将』(1965年)のロケでの出来事です。撮影が行なわれたのは、日光・中禅寺湖畔のとても景色が良いところでした。

 若大将が、「澄ちゃんのために作った歌を披露するよ」と歌ってくれるシーンで、1コーラス目は若大将がひとりで歌って、2コーラス目からは澄子も一緒にデュエットするシーンでした。それが、後に大ヒットした『君といつまでも』です。

 撮影当日はなぜか朝から加山さんの機嫌がとても悪くって、ほとんど言葉を交わすことなく撮影が進みました。

 若大将では珍しい素敵なラブシーンだから、楽しく幸せな気持ちを込めて撮影に臨みたかった。けれど、いつも優しい加山さんが不機嫌そうに歌われるので、“私の歌が下手だから気に入らないのかな”と思い悩んだまま撮影が終わりました。

 理由がわからないまま50年経って、2、3年前に歌番組で加山さんとご一緒する機会がありました。思い切ってあの時に不機嫌だった理由を尋ねたら、こうおっしゃるの。

「澄ちゃんに歌をプレゼントするのに、歌を知らないはずの澄ちゃんが一緒に歌うのはおかしいと思って、監督に訴えたけれど納得してくれなくて渋々歌ったからだよ」

 それを聞いて、「あー、そうだったのねー」って、ようやく謎が解けたんですよ(笑い)。

 田中邦衛さんが演じた青大将も、憎めないチャーミングな役柄でした。でも、素の邦衛さんは役柄と全然違って物静かな人だったんです。

 当時は撮影が忙しくて大変でしたね。けれど、映画が大ブレイクして加山さんが有名になっていくのを目の当たりにして、共演者の私も嬉しかったです。

●ほし・ゆりこ/1958年、東宝の「ミス・シンデレラ娘」に選ばれ芸能界へ。若大将の学生生活を描いた『大学の若大将』(1961年)から『リオの若大将』(1968年)まで11作品にマドンナ・澄子役で出演。

※週刊ポスト2017年12月1日号

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