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大阪ダブル選挙の結果について(財界政党・新自由主義政治家が反対しない「大阪都構想」)

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(1)1週間ほど前の11月27日に、大麻府知事選挙と大阪市長選挙のダブル選挙が施行された。
投票率は上がることを予想してはいたが、私の予想以上に上がったようだ。
そして大阪府知事には「大阪維新の会」の松井一郎氏(前府議会議員)が当選し、大阪市長には「大阪維新の会」代表である橋下徹氏(前知事)が当選した。
NHK11月27日 23時23分
大阪府知事選 松井氏が当選

 橋下徹前知事の辞職に伴い、大阪市長選挙とのダブル選挙となった大阪府知事選挙は、27日、投票が行われ、大阪維新の会の新人で前の府議会議員の松井一郎氏が、初めての当選を果たしました。
 松井氏は47歳。平成15年に大阪府議会議員に自民党から初当選し、2期目の途中の去年、橋下前知事らと地域政党・大阪維新の会を立ち上げました。大阪維新の会では、橋下代表に次ぐ幹事長を務め、4月の統一地方選挙では、府議会や市議会で100人を超える議員を当選させることに貢献し、みずからも3回目の当選を果たしました。今回の知事選挙は、橋下氏が、府と市を再編する「大阪都構想」の実現を目指し、大阪市長選挙に立候補するため、任期途中で知事を辞職したことに伴うもので、橋下氏の後継候補の松井氏と、府内の市町村長や民主党と自民党の府議団が支援する倉田薫氏らが争う構図となりました。40年ぶりに市長選挙とのダブル選挙となった選挙戦で、松井氏は、橋下氏と一体となった運動を展開し、大阪維新の会の地方議員とともに、「大阪都構想」を実現して府と市の二重行政を解消すると訴えました。その結果、大阪維新の会の支持層や、いわゆる無党派層に加え、民主党や自民党の支持層などからも幅広く支持を集め、初めての当選を果たしました。
(略)。
NHK11月28日 0時59分
大阪市長選 橋下氏が当選

 現職と前の大阪府知事の対決となった大阪市長選挙は、27日、投票が行われ、大阪維新の会の新人で前知事の橋下徹氏が初めての当選を果たしました。
 大阪市長選挙は、開票が終了しました。▽橋下徹、維新・新、当選、75万813票。▽平松邦夫、無所属・現、52万2641票。前の大阪府知事の橋下氏が、現職の平松氏を破って初めての当選を果たしました。橋下氏は、42歳。弁護士でタレント活動も行い、平成20年の大阪府知事選挙で、自民党と公明党の地方組織の支援を受けて、当時、知事としては全国最年少の38歳で初当選しました。就任後は、大胆な歳出削減に取り組むとともに、歯に衣着せぬ発言で注目を集め、府と市を再編する「大阪都構想」を掲げて、地域政党・大阪維新の会を立ち上げました。4月の統一地方選挙で、府議会で過半数、市議会でも第1党を占めると、「大阪都構想」を実現するには大阪市役所にみずからトップとして乗り込む必要があるとして、任期途中で知事を辞職して市長選挙に立候補し、知事選挙とのダブル選挙を仕掛けました。
 2期目を目指す現職の平松氏との対決となった今回の選挙では、民主党系と自民党の市議団、それに共産党が平松氏の支援に回ったのに対し、橋下氏は100人を超える大阪維新の会の地方議員を率い、「大阪都構想」の実現を訴えて、知事選挙に立候補した松井一郎氏と一体となった運動を展開しました。
 その結果、大阪維新の会の支持層や、いわゆる無党派層に加え、民主党、自民党、公明党の支持層からも幅広く支持を集めるとともに、20代、30代の若い世代で支持を伸ばし、初めての当選を果たしました。
 橋下氏は、大阪維新の会の地方議員や支援者を前にあいさつし、「まずは有権者の皆さんに感謝を申し上げたい。そして、大阪市役所、大阪府庁の公務員、大阪府の教育委員は、この選挙結果を重く受け止めるよう、お願いしたい。公務員や教育委員会の組織は激しい抵抗をしていたが、今回、有権者がこのように判断したわけなので、しっかり受け止めてほしい」と述べました。さらに、橋下氏は「大阪全体のことは大阪府知事が決定権と責任を持つ。こうした決定権を巡り、大阪府と大阪市の間に100年にわたる争いがあったが、これで100年間の戦争に終止符を打ちたい」と述べました。
(略)。
 大阪市選挙管理委員会によりますと、今回の大阪市長選挙の投票率は60.92%で、前回に比べ17ポイント余り高くなりました。大阪市長選挙では、今回と同じくダブル選挙になった昭和46年の投票率が61.56%で、そのとき以来50%を超えたことがなく、40年ぶりの高い投票率となりました。
(2)このタブル選挙については、実際には「独裁vs.反独裁」の構図だったにもかかわらず、マスコミの多くが現実を無視し「大阪維新vs.既成政党」の構図と報じ、「大阪維新の会」を事実上後押しする報道をした。

(3)驚いたのは、選挙結果について、遠く離れた北海道新聞の社説までもが、その虚構の構図で選挙結果を論評していたことである。
北海道新聞社説(11月30日)
既成政党不信 「大阪現象」の底流探れ

 大阪府知事、大阪市長のダブル選挙で地域政党「大阪維新の会」が圧勝したことを機に、民主、自民など国政を担う既成政党のあり方が問われている。
 選挙結果に表れたのは行き詰まりを打開できない政治への不信だ。
 大阪だけの現象ととらえるべきではない。将来への不安は日本全体に広がっている。政策の優先順位を明確にし、迅速に実行していくことで信頼を取り戻さなければならない。
 知事選、市長選ともに目立ったのは、民主、自民両党支持層の票が維新の会へ大量に流れたことだ。支持してきた政党への強い失望感だ。
 原因は大阪全体に漂う閉塞(へいそく)感だとされる。完全失業率や生活保護受給者数などの指標が全国で最悪のレベルにある。一方で府と市の二重行政の無駄削減は進まない。
 同じことは東日本大震災後の日本にも言える。政府は復興増税の実施を決めた。野田佳彦首相はさらに消費税率引き上げにも意欲を見せる。しかし行政の無駄削減などによる税外収入の確保は実を挙げていない。
 現状を改善できないまま、人々の苦しみに有効な策を打てない。それが今の政治の姿ではないか。
 政策のスピードも遅い。震災から8カ月以上たった今でもがれきや福島第1原発事故による放射性物質の処理の方向性は定まらない。これでは将来に希望を持てない。
 府知事を辞任して大阪市長に当選した橋下徹・大阪維新の会代表は「大阪都構想」を掲げ国政選挙に候補を擁立する可能性を示した。実現のためには地方自治法改正などの環境整備が必要となるためだ。
 既成政党は浮足立っている。民主党は大阪都構想を「民主党の地方主権とは逆の考え方」などと冷淡だったが、選挙が終わると維新の会との協議に応じる姿勢に変わった。
 自民党は選挙後すぐに新知事・市長への支援を表明した。公明党は選挙戦で自主投票とし、対決を避けた。みんなの党や国民新党などは維新の会の躍進を歓迎する。
 いずれも将来の国政選挙で協力を得たり、政界再編につなげたい思惑があってのことだ。
 人気者にすり寄るだけでは信頼は回復できない。敵と味方を色分けし、数の力で決着をつけようとする橋下氏の手法には賛否がある。大阪都構想の理念とともに、真意を慎重に見極める必要がある。
 既成政党不信の根底には格差社会を増幅させた自民党政治と、政権公約のほころびが目立つ民主党政権の双方に対する厳しい視線があることを忘れてはならない。
 各党ともまずは政策を練り直し、国民の目線で再出発することだ。
大阪府民や大阪市民で「大阪維新の会」の候補者に投票した者が自民党にも民主党にも期待を裏切られていると感じているという分析は概ね妥当であると思うが、対立構図の理解は全く事実に反する。
例えば、「みんなの党」は新自由主義だから初めから「大阪維新の会」を応援していた。橋下人気だけで応援していたわけではないだろう。

(4)そこで、もう一つ指摘したいことがある。

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