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日本もそろそろ脱石炭に舵を切るべきではないのか

 先日までドイツのボンでCOP23が開催されていましたが、その場において、カナダやイギリスが主導し、効率の悪い石炭火力発電所を将来的に全廃する国の連合が発足しました。いつも言っていることやっていることが異なる中国はもちろん加わっていませんが、日本も、ドイツやアメリカと並んで態度を保留にしています。

 私は従来から党内の様々な会議で、日本のエネルギー基本計画等の議論において石炭にあまりにも重点が置かれてきたことに異を唱えてきました。実際、多くの国が2030年までに石炭発電の比率を0%に、アメリカですら2030年に7%にするといっている中で、日本の計画では2030年時点で26%が石炭火力からのエネルギーということになってます。

 このエネルギー基本計画を実現することが不可能なことは、国際社会の潮流を見ればほぼ明らかです。むしろ、日本政府が石炭発電に関する態度を経済界への配慮で先に延ばせば延ばすほど、実際に石炭火力発電に投資を考えている電力会社の判断を誤らせることになりかねません。また政府の姿勢がはっきりしなければ必要な再生可能エネルギー関連のイノベーションに資金が十分に向かわないことになりかねず、そうなってしまえば、日本は大きな成長が見込まれる再生可能エネルギー分野での国際競争力を失うことになりかねません。

 時代を先取りした正しい規制が正しいマーケットを作り出し、そのことが、技術や標準化、規格の面での国際的ルール作りでのリーダーシップに繋がり、結果的に日本の国際競争力強化につながる。このダイナミズムを政治は軽視すべきではありません。

 ESG投資といった用語が一般化する中で、先日はノルウェーの国のファンドが石炭はもちろんのこと、石油や天然ガスに関連する企業への投資を順次やめていくという発表もありました。化石燃料に関連する企業は、将来のビジネスリスクが非常に大きいため投資先としてふさわしくないという判断があったようです。

 日本においても、公的年金の運用をするGPIFがESG投資をリードし、年金基金や保険会社などの機関投資家において長期リスクとしての環境リスクへの認識が高まっています。

 ビジネスにおいて、政策の方向も含めた予見可能性は極めて重要です。政策決定の中で、石炭にこだわることで、あるいは判断・決断を先送りにすることで、日本の企業が本来作れたはずの様々なアドバンテージをみすみす失う事態を招くことは将来に責任を持つ政治家としてしてはならないことだと私は考えます。

 なかなか動きが遅い日本、とりわけ永田町や霞が関がそうですが、今後エネルギー基本計画の見直しに向けた議論が本格化してくタイミングでもありますので、世界の潮流の中で再び日本が気候変動の分野はもちろん、様々なイノベーションにおいても世界をリードできるような環境づくりに向け、しっかりと頑張ってまいりたいと思います。

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