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「野党ねじれ」が深刻化する前に - 南部義典

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できるだけ早く、統一会派の結成を

 民進党再結集と呼ぶかどうかは別にして、最終的には一つの政党にまとまることが理想です。しかし、この1カ月半の経緯からして、それがなかなか容易なことではないということになると、衆議院、参議院で「統一会派」を結成することが当面の目標となります。院内では、政党ではなく、会派が活動単位となるからです。

 まず、衆議院には、「無所属の会」という会派(13名)が存在していますが、民進党に籍を持つ議員と持たない議員が混在しています。会派内の調整には労力を要するでしょうが、立憲民主党・市民クラブと統一会派を組むべきです。合わせて67名の勢力になります。

 そして参議院には、民進党・新緑風会という会派が存在する一方、立憲民主党に籍を置くのは、福山哲郎議員(党幹事長)1名だけで、現在は「各派に属さない議員」(無所属)との扱いになっています。議員1名では会派の結成はできないので、民進党・新緑風会への「合流」が期待されます。

 しかし、福山議員は、民進党に離党届を提出したものの(10月5日)、会派としての民進党・新緑風会に「残留」することを望んでいました。それにもかかわらず、民進党・新緑風会が特別国会の召集前、福山議員の会派離脱を求める決定をしたことは、非常に残念な出来事でした。枝野代表は今月2日、「民進党・新緑風会とは、連携は難しい。連携する意思がないと受け止めざるを得ない」と怒りをあらわにしていましたが、これは単に、仲間外れに遭ったからということではなく、会派としての活動の機会を失ってしまうことに、抗議をしたのです。

 例えば、ある日の参議院予算委員会で、民進党・新緑風会が2時間の質疑時間を持っていたとします。会派としての持ち時間なので、そのうちの一部を(たとえ15分、20分のわずかな時間であっても)福山議員に割り当てれば、実質的に、立憲民主党所属の参議院議員として質疑に立つことができたはずなのです。
 福山議員の会派離脱により、活動範囲はかなり狭いものになってしまいました。当選直後の山本太郎議員と同じ状況です。

むすびに

 野党ねじれの問題は、総選挙前の「希望の党合流騒動」が産んだ「鬼っ子」です。じつに厄介な問題ですが、一日も早く解決し、野党側の足の踏み場を堅固なものにしなければ、政府与党の追及など到底、覚束ないものになってしまいます。

 兎にも角にも、この問題を不可避のものとし、現実の政党政治をさらにアンバランスなものにした前原誠司という政治家に対しては、軽蔑と嫌悪の感情を抱かざるをえません。9月の民進党代表選挙で前原誠司を推した議員(現職、元職)はどのような総括をしているのか、一人ひとりに聞いてみたいものです。

 質疑時間の配分見直し問題、特別国会の会期の問題に関して、私のコメントが紹介されました。
→東京新聞(2017年11月3日)「与党の質問時間増えたら論戦は…『ヨイショ国会』出現!?」
→毎日新聞(2017年11月1日)「国会:会期の短さ過去 2番目の可能性『丁寧』姿勢どこに」

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