神奈川県座間市のアパートで、女性8人男性1人合わせて9人の遺体が遺棄された事件には、慄然とします。
何が目的で、27歳の白石容疑者が犯行を重ねたのか、はっきりしていません。
連日、テレビで放映されているのを見ているだけで、気分が悪くなります。
今日のニュースでは、白石容疑者宅で発見された身分証などから、被害者の可能性が高い行方不明者が判明した、と報じられています。
埼玉県内の女性高校生や、東京都八王子市の23歳の女性も含まれている、とみられています。
警視庁は、今日4日、9人のうち6人について判明した、と発表しました。
残り3人のうち2人についても、被害者とみられる行方不明者が浮上しているそうです。
警視庁では、親族などからDNA試料の提出を受けて鑑定を進めています。
容疑者は1週間に1度くらいのペースで殺した、と説明している、ということです。
ネット社会でのSNSの悪用として、例をみない凄惨な事件です。
主にツイッターのアカウントを複数使い分けて、「一緒に自殺しよう」「殺してあげる」などとして、犯行に及びました。
ツイッターで「自殺募集」と検索すると、「一緒に死ぬ人」を募集する書き込みであふれる。
過去に社会問題化した自殺願望を書き込む掲示板「自殺サイト」と同じように、ツイッターなどのSNSが使われている、と報じられています。
こうした動きをチェックして、止める手立ては、ないのでしょうか。
この事件のニュースの中で、驚いたのは、昨年1年間で、8万4850人もの行方不明者がいて、10代、20代が多い、ということです。
今回も、犠牲になったのは、うちの子ではないか、という問い合わせが殺到しました。
日本の年間自殺者は、2003年のピークの3万4427人よりは減少していますが、依然として2万人を超えていて、深刻な問題です。
自殺死亡率、人口10万人当たりの自殺者は18.5人で、アメリカ、イギリス、ドイツが10人前後なのに対して突出して高くなっています。
自殺するのは、ひとりひとり事情が異なるのできめ細かい対策が必要です。
支援するNPOも育ってきていますが、まだまだ足りないのだと思います。
過労死対策や、若者向けの「SOSの出し方教育」などが必要、とされています。
こうした不幸な事件が繰り返されないように、可能な対策はうってほしいものです。