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日産と神戸製鋼の問題は同列じゃない

おなじ時期に発覚したという事で、日産と神戸製鋼の品質問題が同列で報じられていますが、生産管理のシステムを専門にしている私には、この2社の問題はまったく違う次元の問題だと考えておりました。ちょうど本日、下記の記事を読みましたので、触発されて私も1つ、考えを述べてみたいと思います。

参考記事:何か変な車の出荷前検査

まず最初に明確にしなければいけないのは下記の点です。

1)神戸製鋼が誤魔化したのは品質の数値である。

2)日産が誤魔化したのは品質の数値ではなく、検査印を押す人間の正当性である。

上記は、似ているようで、まったく異なります。

神戸製鋼は品質検査の数値の誤魔化しを以前から繰り返し行ってきました。検査数値の誤魔化しはお客様に対する詐欺行為であると同時に、安全軽視とも言えます。

参考資料:神戸製鋼グループはデータ改ざんの常習犯

日産が誤魔化したのは新車の車検に代わる完成検査修了証の為の手続き上の行為です。ところで、自動車の組み立ての各工程では、品質管理部門が社内で作成した項目について寸法や機能や外観の検査を行います。また、完成した後にも品質検査はおこわなれます。

以下は日産のものではありませんが、一般論として自動車の各工程における検査工程の流れ図をご紹介いたします。

リンク先を見る

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参考文献:組立ライン品質情報システム

一方で、車検というのは基本的に機能の損耗や劣化の有無を調べる事が主な目的であり、新車においてそれを簡素化するのが、今回の問題になっている「型式指定」による完成検査終了証を取得する為の工場での検査です。

参考文献:詳しい点検内容
参考文献:完成検査終了証

もちろん、日産という会社が行政との「お約束」を破った事は、行政手続上は問題となります。また、こういった現場の慣行をきちんと改善出来なかった経営側のガバナンス問題は問われるべきです。しかし、購入者から見た自動車の安全性に関わるものではありません。

メディアは、いたずらに世論を煽ったり不安を広めたりするのではなく、品質の点についてきちんと報道するべきではないかと考えております。

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