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非モテのための婚活必勝法5:漂流する「普通男子」

前回:http://blog.livedoor.jp/chikumaonline/archives/53193041.html

前回に引き続き、「婚活におけるユーザーとは何か?」という問題について考えたいと思います。今回は「普通女子」に対する「普通男子」について。「普通男子」とはどんな男子なのでしょうか。ファッションや趣味によって細かく差異化されている女性と違って、男性は基本的に2種類しかいません。それは、「ヤンキー」と「それ以外」です。

「ヤンキー」は言うまでもなくヤンキー系の人々の事ですが、「それ以外」には非ヤンキー的な様々なクラスターがひしめいています。で、「普通男子」は「それ以外」の中でも最大のボリュームを誇る層です。彼らの特徴は「普通女子」と同じく「普通」としか言いようのないその生態にあります。ルックスもファッションは普通(かやや下)。趣味はゲーム(ウイニングイレブン、モンハン、ドラクエ、FF)かスポーツ観戦。昔野球で今サッカー(フットサル)。衛星放送に加入するぐらいは海外サッカーを追いかけている、音楽はケツメイシ、マンガは『ONE PEACE』といった人達。要するに非常にプレーンで特徴らしい特徴のない人達。それが「普通男子」です。

では、彼らは婚活というバトルフィールドでどんな役割を果たしているのでしょうか。その点を考えるために、『婚活時代』(ディスカヴァートゥエンティワン 2008年)を元に基本的な内容を押さえておきます。

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1980年代ごろまでの日本の恋愛市場は「規制市場」でした。「規制市場」とは、どういう事かというと、以下の4点に要約されます。

1:そもそも「出会い」自体の数が少なく選択肢が限定されていた
2:「出会い」が自動的にセッティングされていた(社内恋愛やお見合い、兄弟・親戚等からの紹介)
3:セックスは結婚前提でなされるもので、付き合ってから結婚するまでが短かった(平均2年)
4:結婚後も収入が安定して増える事が予測できた
(『婚活時代』第3章「「婚活」前時代VS「婚活」時代」より筆者要約)



これらの規制が消滅した結果、出現したのが恋愛の自由市場です。恋愛の自由市場においては誰もが「好きな相手と、好きな時期に」結婚できるというメリットがある一方で、勤務先の企業や資産、ルックスの良しあしといった、各人の持つ人的資本が露骨に評価されてしまうというデメリットがあるわけです。

ここで注目してほしいのが、2番目に挙げた「「出会い」が自動的にセッティングされていた」という点です。ここで念頭に置かれているのが「総合職の男性と一般職の女性による職場結婚」という形式です。男女とも、とりあえずある程度の規模の企業に入っておけば「結婚」まで自動的におぜん立てしてくれるこの仕組み、そもそも「嫁候補」として一般職の女性を何人も雇っておけそうな規模の企業に入らなさそうなヤンキー達にはあまり関係ないように思います。また、そもそも人的資本が大きい人にとっては恋愛の自由市場の成立は自分の市場価値が高まる分、「自由化」はプラスに働くはずです。こうしてみると、この「規制」によって一番メリットを享受していて、かつ「規制」がなくなった事によって困っているのがこの「普通」クラスタの人々ではないのでしょうか。

で、「普通女子」は恋愛の自由市場で大量にダブついているのではないか、という話が前回の話でしたが、一方、「普通女子」の相手として一番適任そうな「普通男子」はどうしているのでしょうか。

これは推測なのですが、「普通男子」はモンハンやってるんじゃないんでしょうか。
ずっこけないでいただきたい。でも、恐らく、自分と同年代(30代前半)ぐらいの人は自分が恋愛市場でダブついている事など露知らず、そのうちまぁなんとかなるだろぐらいに思っているのではないのでしょうか。自分の知り合いの「普通男子」が不思議なのは、合コンにしろなんにしろ、自分では全く企画しないで「やるなら行くよ」ぐらいのスタンスでいる事です。お前はどこの電通マンだよとツッコミの一つも入れたくなりますが、意味不明に余裕がある。一人の相手と3カ月ぐらいメール交換してたりとか。とっとと食事ぐらい行けよと言いたくなります。

女性に比べると、男性は遥かに「結婚しなければならない」圧力が弱い、という事はここで改めて指摘する必要はないでしょう。だからこそ「普通女子」はまがりなりにも婚活市場に打って出ようとしていると思われるのですが、「普通男子」はこうした圧力が極めて弱い、極端に言えばたまに言われる親の「孫の顔が見たい」攻撃にさえ耐えれば、「普通男子」はずっと独身のままいても構わない。恋愛・結婚は大きなコストもかかりますし、リスクもあるので、それよりは現状維持という選択はもちろん「アリ」だと思います。でも、問題は数年後「やっぱり結婚したい」という事になりはしないか、という事です。その時に彼らが「ジンオウガ狩ってないで女狩っとけばよかった」と途方にくれても後の祭りなのではないのでしょうか。

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