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9月の米国債や日本国債の保有者の動き

 米財務省が毎月発表している米国債国別保有残高(MAJOR FOREIGN HOLDERS OF TREASURY SECURITIES)によると、今年9月の中国の保有高は1兆1480億ドルで、引き続き最大の保有国となった。中国は8月に前月から365億ドルの大幅な減少となっていたが、9月にかけてはやや上積みとなった。8月の減少は米国債の格下げが影響したとみられるが、影響は一時的なものであったようである。

 増加額で目立ったのは20兆円以上8月から増加させていた日本そして英国であるが、それまで多くても30兆円程度の保有となっていたフランスの保有額が43.9兆円となっていた。推測するにフランスの銀行などが、保有するユーロ圏内の国債の一部を売却し、安全資産とみられる米国債の投資を増加させてきた可能性がある。これに対しドイツやイタリアについては、あまり米国債の保有額は8月から変化はなかった。また、8月に大きく米国債の保有額を増加させていたスイスも9月の保有額にあまり変化はなかった。

 9月は8月の中国のように残高を大きく減少させていた国は見当たらず、米国債には安全資産としての買いが淡々と入ってきているようである。

 それでは同じ9月の日本の国際収支統計から、今度は日本からの海外の債券への投資と、日本国債に対する海外からの投資を確認してみたい。

 財務省のサイトにある国際収支統計の資料から、主要国・地域ソブリン債への対外証券投資を確認すると、中長期債について米国への投資はネットで2兆1031億円の増加、英国へは3946億円増、ドイツに2390億円増となっているが、イタリアについては1386億円の減少となっている。

 これに対して対内証券投資を見てみると、中長期債を中国がネットで4655億円減少させたが、短期債は2199億円増加させた。そして英国は中長期債を5168億円増加させ、短期債は3兆7965億円もの増加となった。ヘッジファンドや中東、アジア諸国の資金が英国を通して安全資産としての日本の債券に向かっているようである。

 そしてフランスを見ると中長期債で917億円減、短期債は8634億円の減少となっている。このあたりフランスの金融機関などによる換金売りなどが入った可能性がありそうである。

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