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ヤマト運賃値上げで変わるネット通販戦略

今日から11月。

日本にいる間、一般的な食料品以外の買い物はほぼネットショッピングに頼っている私のもとに先月、あちこちのショップから運賃値上げのお知らせが押し寄せました。

特に私の場合、日本のベースが現在沖縄県にあるため、値上げ幅は最大2倍近くにもなり、運賃無料未満の金額で買い物をした場合、代金の大半が運賃という笑えない状況になります。また、一部ショップでは運賃無料の最低金額も大幅に上がっています。

この運賃値上げ攻勢は、大きく報道されたヤマト運輸の値上げ決定が最大の要因だと思いますが、消費不振の中、これまでネット販売に生き残りの活路を見出してきた中小規模の専門小売店や問屋・商社には大きな痛手となるのではと危惧しています。特に楽天を頂点とした専門店が軒をつらねる国内ネットモールや、自社でサイトを作ってネット販売をしてきた小売店ではこの影響が大きいのではないでしょうか。

首都圏でのパートやアルバイトの賃金はうなぎのぼりだとはいえ、一家の大黒柱の賃金がなかなか上がらない中、消費者が限られた収入の中でやりくりしていくには、プチ贅沢としてこれまで利用してきたネットショッピングも選別していかなければならない時代に入っていることを実感します。

いっぽうで、今回、ヤマトから大幅な値上げを要求されたと報道されるアマゾンが販売・配送する商品については、従来通り、運賃無料金額が税込み2,000円、未満の通常配送料が350円と変わっていません。

アマゾンとヤマトの交渉内容を知る由もありませんが、アマゾンが配送料のコストアップにも強気の姿勢を堅持していることは明らかで、その背景には、昨年ドルベースで30%強のアップ、1兆円を突破した日本での売上増大や、すでに16か所にもなった日本における物流拠点の矢継ぎ早の開設、大幅な商品点数の増加などにより、コストアップ要因を補って有り余る利益増大が見込まれることがあると思います。

また、人口比では日本の65%しかないアマゾンのドイツでの売り上げが、日本より30%以上多いことを考えたら、まだまだ日本でのシェア拡大が望めると考えるのも無理はないことでしょう。

もう一つ留意したいのは、米アマゾンの運賃の低価格化です。

この表を見る限り、1〜2週間程度かかる比較的早い小包サービスでUS10ドル程度、数日で到着するクーリエサービスでもたいていのものはUS15ドル前後で日本に届きます。下手をしたら日本国内のモールで買うよりアマゾンのアメリカから直送してもらったほうが運賃が安くつくという話も出てきそうです。

国際運賃が下がっているのは世界的な傾向です。日本郵便も国際eパケットというサービスを提供していて、最低金額が530円、1kgまでの商品であれば国際書留付き、北米やヨーロッパ向けが2,000円未満で1、2週間程度で送れます。私の取引先のアクセサリー作家さんも最近このサービスを利用して本格的に欧米向けの個人輸出を始めました。

政府が中小企業者の輸出を強力にバックアップする政策を打ち出しているシンガポールでも、このところ、世界どこでも数百円からという低価格を売り物にした中小事業者向けの輸出物流業者が増加しています。

今回のヤマト運輸の運賃値上げは、消費者にとってはますますアマゾン依存度が高まり、国内モール事業者や出展者にとっては販売チャネルを再考せざるをえない大きな転換期になるような気がします。

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